警備員が勤務時に被っている制帽、以前にもお話ししましたがこれを毎回下番時に持ち帰り洗っている人はほとんどいません。制服は毎回持ち帰るのに制帽は持ち帰らない、これこそ制服よりも汗が染みついているのに。そんな制帽、今回持ち帰り洗う事にします。
自分の帽子はそれだけ匂うのだ
警備員の制帽を洗わない人が多すぎます。
一度自分の帽子の中を嗅いでみると分かると思います。
自分の体臭はあまり抵抗は無いかと思いますが、恐らく匂っている事だと思います。
そんな状態の他人の制帽の中を嗅げますか?
きっと出来ないでしょう。
自分のは出来ても他人のは出来ない、それだけ自分の帽子は他人に不快なにおいを発している、とも言えます。
当たり前ですよね。制服は毎回洗うのになぜ帽子は洗わないのですか。
制帽も、制服と同じくらい汗をしみ込ませているのに、毎回ロッカーに置いて帰っていませんか。
頭の汗って結構出ているもので、その汗を帽子は吸っているのです。
以前、休憩室に置いてある他の隊員さんの制帽から、ものすごい不快な匂いを発していたのを覚えています。
よく帽子にタオルを入れている隊員さんを見かけますが、それでも汗は帽子にまで達しています。
汗を吸った生地を何日もそのままにしておいた制帽の発する匂いは、雑巾が発する匂いに通ずるものがあります。
特に今の時期は良く汗を掻くので、ぜひ制帽も持ち帰って洗ってほしいですね。
制帽を洗うには(分解編)
制帽は色々なパーツが組み合わさって出来ています。
制服と同じくらい汗を吸っているのにもかかわらず、持ち帰って洗わない理由の一つに
複雑な構造の制帽の洗い方が分からない
のではないでしょうか。
もしくは洗濯機のそのまま入れる事が出来ず、面倒そうだから・・と言う理由の人もいるかもしれません。
制帽はその仕組みを一度理解すれば、毎回でも持ち帰って洗う事の出来るほど簡単なものです。
さて、その洗い方ですが
「酸素系漂白剤」と「帽子が丸ごと入るほどの洗面器」を用意します。
洗う前にまず、制帽の裏をよく見ると社章をねじで外す事が出来ます。
社章は金属でできている場合が多いので、外しておかないと錆びの原因にもなってしまいます。
余程大丈夫かと思いますが、念のため外しておきましょう。
そしてあご紐止めも簡単に外せると思うので外しておきます。
ここまでくれば水に濡れても問題ないパーツのみになっているかと思います。
しかし、帽子は警備会社によって制帽の構造が違うので、ここまででまだ金属製の物があるようであれば外しておきましょう。
一応、元に戻す時のために、全てを外す前と外す工程ごとにスマホで画像を取っておくと、組み戻す時に分かりやすいかもしれませんね。
さて、外すものもすべて外したらキャップ1杯ほどの酸素系漂白剤を洗面器に入れ、帽子が沈むほどのぬるま湯と合わせます。
この時、酸素系漂白剤の量は薄ければ薄いほど効果は薄いですが、逆に濃いと帽子の色まで落ちてしまうかもしれませんので、ご自分の帽子の様子を見ながら適宜量を変えます。
この状態で一定時間浸けておいた後、しっかりすすいで冷所で乾かせば匂いはバッチリとれるはずです。
この時に炎天下で干すと、帽子が変形する可能性がありますので、時間の短縮といって無茶をしないようお気を付けください。
最後に初めに外したパーツを元に戻して完了です。
これで他人に不快な思いをさせていたあなたの制帽は清潔な状態に戻りました。
型崩れしないように注意
今回私はこの説明と同じように、制帽を洗いました。
現在、型が崩れる事もなく無事な状態です。
会社から預かっている大切な備品なので、制帽を洗う時は一度ご自分の会社か、制帽を洗った事のある先輩警備員に相談の上、洗濯された方が安全です。
余程私の説明した洗い方でも大丈夫かと思いますが、お気を付けください。
今の時期は暑い日が続き、制帽も知らないうちに相当の汗を吸っています。
自分では気付きにくい体臭ですが、制帽からも相当なにおいを発しており、自分で知らないうちに加害者になっています。
オープンな現場であれば、一度みんなで制帽の匂いを嗅ぎあってみて「誰が一番くさいか」比べてみれば次回からみんな洗うようになるかもしれませんね。