2020年のオリンピックという一大イベントを切っ掛けにして警備員にサングラスを着用させようという話が出ているそうです。暑い日差しの中熱中症対策として数年前から話はあったようですが、東京五輪の際に1万人という警備員を配置するにあたってこれ幸いとサングラス案が再び浮上したようですが世間の反応はいかに・・
オリンピックを控えてこういった警備業界に関する話が取り上げられるのは、この業界に末席を汚す身としてはうれしいニュースです。
これがもし実際にスタートしたらどうなるのでしょうか。
そもそもサングラスを着用して勤務に就いてはいけないという規則はありません。
ショッピングセンター内での施設警備や外の交通警備、銀行や病院、学校など数ある警備業での勤務中にサングラスかけて勤務したからといって罰せられる様なこともありません。
だからといって暑い日差しの中、サングラスをしている警備員はあまり見かける事も無いと思います。
それは
サングラスという文化が日本にはあまり良い印象を持たれていない
からです。海外などでは警備業や警察官などがサングラスをして勤務をしていても特に問題になっている、という話は聞きませんね。むしろかっこいいとさえ思えてしまうくらいです。
しかし日本国内ではサングラスはファッションの一部の様なとらえ方をされているので、警備員がサングラスを着用していると
「警備のクセにかっこつけるな・・」
と言われてしまいそうですね。
実際にサングラスをかけて仕事をしていた交通警備員がクレームを貰った事もあるようなので、浸透するのはなかなか難しいかもしれません。
しかしこれが身辺警護の警備員だとまた話は変わるのでしょうね。
ピシッとしたスーツにガタイの良い体、VIPなどの周りにいる警備員がサングラスをしていても誰もクレームは入れないと思います。
やはり見た目で判断されているのでしょう、悲しい事です。
そんな中、オリンピックに向けてサングラスの是非が問われているようですが、現在は威圧感の無いようにだとか、若干薄めの黒い色にするのだとかいろいろあるようですが、私個人的には認められると良いな‥と思っています。
見た目やイメージが悪いから等という理由で、機能面や身体に負担のかかる問題が無視されている現状はとてもナンセンスだと思います。
日頃は警備員が外でお茶を飲むとクレームの声が上がるが、熱中症などで警備員の死者が出るとかわいそう・・などと正反対の声が出ます。
上がもっとこういった事にはっきりと対応してくれれば、下で働く現場の警備員は救われるのです。
暑い中、日陰の無いアスファルトの上で何時間も立っている警備員は環境にも社会からも守られていないのです。
そんな扱いをしていては誰もそんな仕事やりたがりませんよね。
オリンピックに向けて足りない警備の求人もこれからもっと増えるでしょう。
「かっこいいイメージを付けたい」
という宣伝で人を集めようとする狙いも必要かもしれませんが、それに見合った報酬が無いと人員を確保するのは難しいのではないかと思います。
人は、かっこいいだけでは生活できませんからね。