施設警備員として勤務していて、出入管理業務中に従業員が通り過ぎる時があります。この時、通常は挨拶の言葉をお互い掛け合う事になりますが、時に従業員側が挨拶を返さない事があります。大抵は警備員は挨拶を返してくれない事にガッカリしながらもそのまま過ぎますが、現場や状況によってはその場で呼び止めて身分証の確認をする必要もあるのです。
警備員と従業員の挨拶
出入管理の受付場にいると、従業員がその前を通り過ぎる事があります。
朝出勤の時や帰宅する時など、従業員が通る時に警備員は声を掛けます。
その時ほとんどの人は挨拶を返してくれるのですが、なかには10人中、1人いるかどうかの割合で全く挨拶を返さず無視して通り過ぎる人も居ます。
こちらが挨拶をしているのに、無視されるのは悲しい事ですが、警備員として何年も働いているとそういった感情は「当たり前な事」としてマヒしていきます。
そんな挨拶を無視する行為ですが、現場によってはそのまま通らせるわけにはいかない場合もあるのです。
挨拶をしない人を呼び止める
警備員が挨拶をするのには色々な理由があり、ただ人との交流を円滑にする為のものではなく、不審者かどうかを見極める手段の一つでもあるのです。
施設内に入ろうとしている不審者は、やましい感情があるので人との接触を極力避けようとします。
そんな時、警備員から声を掛けられた時に無視するか避ける様な行動をするかです。
施設内で悪さをしようとしている者が、警備員から声を掛けられた時、自分が警備員にマークされたくないという心理から、警備員の挨拶を無視するかもしれません。
また警備員側は、声掛けに対して無視するという事は何かやましい事があるのかもしれない、という考えに至り呼び止める行動をするのです。
警備員としては不審者を建物内に入れてはいけない、という使命から「怪しい人物」に対して声を掛け呼び止めているので何ら問題の無い行動でもあるのです。
しかし、従業員にも拘らず警備員から声を掛けられた側としては「何もしてないのに呼び止めるなんてけしからん!」という思いになっているかもしれません。
これは、従業員が警備員は目の前を通り過ぎた時に社交辞令として挨拶をしている、という認識による誤解です。
向こうが勝手に挨拶しているだけなので、挨拶を返そうが返すまいが自由、と思って無視したのかもしれませんが実際はそうではなかったという事なのです。
これはクライアント側が従業員に対して、警備員の業務に関する説明が足りなかった結果でもありますね。
挨拶を返さない理由とは
従業員が挨拶を返さない理由は、決して建物内で悪さをしようと思ったわけではないと思います。
警備員側も当然そう思っていたでしょうが、たんなる推測で素通りさせるわけにはいかないので、声を掛けたのはむしろ正解です。
では、なぜ従業員は挨拶を返さなかったのでしょうか。
まずは先ほどもチラッと出ましたが
「警備員の挨拶にわざわざ返すのは面倒」
というものです。
良く挨拶を無視する人を見ていると、様子を見る限りその様な印象を受けます。
警備員ごときに挨拶をする必要は無し、と思っているかもしれませんね。
または、警備員に挨拶をするのが恥ずかしいという人です。
この場合は、挨拶を返してはくれなくてもこちらを見て何となく頭を下げる様な仕草をするので、照れがあるのかなと思っています。
この様に警備員に対して挨拶を返さない人は色々いますが、全体を通して言えるのは状況によっては、警備員から呼び止められて身分証を確認される場合もあり得る、という事です。
どんな理由があるにしても「不審者の行動」とみられる反応なので、一方的に損しかありません。
警備員も人間です。毎回こちらがしている挨拶に対して無視を続ける様な人は、ある日、いきなり呼び止められて身分証の確認を迫られるかもしれないという事です。