警備会社が増えているという事は警備員も増えているはずなのに業界は相変わらず人手不足である問題

警備業界は毎年新しく会社が増えており、それに伴い警備員も増えています。しかし、相変わらず人手不足というものは解消されておらず増える会社に対してまだまだ人が足りない状態です。これだけ成長産業でもあるのに人が増えないのは、果たして人気が無いのかそれ以上に退職する人が多いのか。人手不足が解消される日はやって来るのでしょうか。

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警備業者は年々増えている

警備業界は一応成長産業です。

昨年対比では約2%程度の伸びですが

過去5年で見ると、警備業者は800社は増えており約8%の成長率を示しています。

まあ、他の業界などは20%という大幅に成長している部門もありますが、警備業界は長い期間で見てもずっと伸び続けている業界でもあるのです。

 

ここ数年、コロナの打撃を受けマイナスの成長率を出している業界がある中、それらと比べると警備業界は善戦していると思いませんか。

ちなみにマイナス成長を示している業界はマイナス20%台でもあるので、世界的な感染症のダメージはそれはすさまじい結果を出しています。

 

マイナス成長をしている業界がたくさんある中、警備業界は伸び続けていますがその割には人手不足が解消された様子はありません。

特にミクロ的な視点で云えば、私のいる現場では数年間ずっと人手不足状態です。

警備員数も増えているはずなのに

警備業者が年々増えているという事は、それだけ入社している警備員さんも増えているという事です。

ちなみに令和3年の最新情報での警備員の総数は589,938人です

令和3年から数えて過去5年で、800社も警備業者が増えている中、警備員さんも5年で約37,000人増えています。

 

警備業者が増えた分だけ、その新しい警備会社へ警備員さんが全員入社しているわけではないはずなので、既存の警備会社へも人が流れているはずですよね。

にもかかわらず、所属している警備会社へ新人さんが絶えず入社しているという感じでもなく、地元の警備員の求人相変わらず減る事はありません

 

まあ、警備業界はこの5年以内でオリンピックの需要もあったので、業者や警備員が増える要素は確かにありました。

しかし、オリンピック以降でも警備業者や警備員の人数は増えており、必ずしも一時的な需要であったわけでは無い事が分かります。

 

警備業者や警備員は増えているのに、求人は相変わらず変化しない。

新しい物件は増えているが、どこも人手不足といった状態です。

なり手は少ないのに働く場所は沢山あるという、ある意味恵まれた業界とも言えますね。

人を必要としない日が先に来るか

安い賃金で雇おうとするから、働く場所があっても働きたいとは思わない。

これではいつまで経っても人手不足が解消される事はありません。

 

どこも業績が苦しいのは分かっていますが、警備業界にもっとお金が回ってこない限り、この悪循環が変わる事は無いでしょう。

特に入札制度で仕事を請け負っている警備業者は、少しでも競合の警備会社に物件を取られまいと安い入札額を提示するでしょうから、現場で働く警備員さんに還元される事は無いでしょう。

 

そういう意味では企業同士での契約も、お互いの足元を見ながら契約金を出している事でしょうから同じなのかもしれませんね。

この様に、企業同士が今の仕組みから変化しない限り、いつまで経っても賃金が上がる事は無いでしょうし、警備業界の人手不足が解消される事は無いのかもしれません。

 

ここ数年、AI化や自動化など人がおこなってきた仕事にとって代わるかもしれない、という技術が出てきています。

警備業界もそのれにもれず、都市部の施設などでは警備員という人間ではなく、ロボットが巡回や出入管理の業務を管理するようになってきています。

この波はまだ大多数の警備業界にとって代わるものではありませんが、私の予想ではあと20年もすれば警備業界の多くの現場で、警備員という人ではなくロボットが業務を請け負う様になってくると思います。

 

そんな時がやって来るようになれば、今まで人手不足だと何十年と求人していた募集も無くなる日が来るかもしれません。

警備業界が誰もが働きたいと思える様な賃金を払う様になり、人手不足が解消される様な日が来るのが先か、日本全国田舎の地域までAI化が進んで人に頼らずともロボットが警備業務を担う様になって人手不足が解消されるのが先か。

この結果を見る事になる警備員さんはその時、どの様になってしまうのでしょうか。

 

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