隊長はクライアントとの打ち合わせをする事があります。現場の状況の把握と内容の判断が必要なため、隊長以外で打ち合わせを頼める隊員はごく限られています。もちろん新人の警備員には任せられませんし、クライアントにも迷惑をかけてしまいます。最近、私の休みの日に打ち合わせがあったのですが丁度出勤していた隊員が信頼の出来る者でしたので任せる事にしました。
この現場には10年以上前から警備員として勤務している年配の警備員がいます。
確かにこの現場の事はよく理解していますし、施設警備の資格を持っていなくても頼れる部分はあります。
しかし彼らには警備員としての質が無く、どちらかというと用務員のおじいさん感覚の仕事ぶりです。
どうしても警備員としての業務の詰めが甘く、警備員としては頼りないんです。
昔居た警備会社の質や教育が悪かった、という理由もあるかもしれません。
まあそれプラス、もともとの性格もきっとあるでしょう。
そんな彼らが打ち合わせに出席しても、警備員として確認しなければいけないような事は確認できずただ言われた事をそのまま受け取って帰ってくるという、新人でも出来るような打ち合わせしかしてきませんでした。
もちろんそこを指摘すれば、癇癪を起こして
「あぁそうですか、では次からはもう出ません!」
という返事をするのが目に見えています。
初めから期待していないのにわざわざ指摘して拗らせる必要もないので指摘するような言葉は言うつもりはありません。
なのでクライアントとの打ち合わせがあるような時は、さりげなく彼らの勤務日に重ならないよう、私が出勤している日に合わせてもらっています。
しかし、私も365日出勤しているわけでもないのでどうしても打ち合わせ日と重ならない日があります。
最近もそんな日がありました。
その日はちょうど私用で休まなければならない日でして、打ち合わせに参加できませんでした。
一瞬どうしようかと思いましたが、その日は隊の中でも信頼できる隊員が出勤している日でして彼に任せる事にしました。
彼なら警備員としての目線でクライアントと話をし、質問と提案も年配警備員よりは出来ると思っています。
本来なら休みであっても、打ち合わせの為にその時間だけ行くのですが今回は彼に任せる事にしました。
あらかじめ、何か答えられないような提案をされたら持ち帰るよう指示をして後日説明を受ける事にしました。
これがうまく行けば、これからは彼に打ち合わせを頼む事が出来ます。
たまに「なぜそこを確認しなかった・・」というような引継ぎがありますが、他の年配警備員よりはましなのでまあ良しとします。
この現場の隊員は古ければ古い警備員ほど、警備員らしい業務が出来ません。
下手に年をとっているだけにダメ出しをすれば、癇癪を起しますし「隊長って自分ですよね?」と思う様なビックリする発言をする事も有ります。
会社が強気に出ないので、ある意味やりたい放題な状態でもあります。
そんな中、協力的な隊員さんには本当に助かっています。そんな信頼できる隊員に今回は打ち合わせを頼む事が出来ました。これからも彼らとこの現場を守っていきたいと思います。