自分の勤務している地域で大きな地震が発生した時、警備員として何をするか、何が出来るか、考えた事がありますか。警備会社からいざという時の行動を教えられているような所はまだマシですが、うちの会社の様に何も指導しないのもまた問題です。
仕事中に災害に見舞われる
災害は突然やってくる。
それは自宅で寝ている時や、警備員として仕事中などいつやってくるか分かりません。
特に施設警備員の様な、当直勤務で拘束時間の長い職場の場合、仕事中に災害に見舞われる確率はかなり高いと思います。
自宅にいる時に災害に見舞われても、自己責任で行動すればよいですが、警備員として仕事中に災害が発生したら、業務としての責任が出てきますよね。
そんな時、警備員としての責任のある行動がとれますか。
何をどうすればよいか把握していますか。
警備員として人命を救助する必要があるのは当然ですが、私が警備会社から聞いていた、まず警備員がとる行動は
「まずは自分の身を守れ」
でした。
話を聞いていてびっくりしたのは当然です。
警備員という社会的地位の低い職業ですが、少なくとも人命を守るための仕事という認識はありました。
しかし、災害が発生した時にまずとるべき行動が自分の身を守れ、だとは思いもしなかったからです。
警備員も一人の人間である
警備員という仕事をしているうえで、警備員も一人の人間です。
家族が居れば、子供がいる人も居るでしょう。
そんな警備員の仕事は委託者の財産や人命を守る事です。
仕事中に災害が発生したら、警備員らしい行動を期待されているのは自然な事です。
誰かをかばってケガをするかもしれません。
人を助けるために、警備員自信が助けられる側になるかもしれません。
しかしそんな警備員も一人の人間であり、何でも出来る訳ではありません。
そして勤務先の建物内で、何か行動をしようとする時、他の警備員と連携を取らなければ何も出来ないのです。
そう、警備員は仲間の警備員と連携が取れるからこそ、色々な事に対応できるのです。
そんな警備員としての力を最大限発揮するには、まずは警備員がケガをして動けない、なんて事が無い様にしなければなりません。
自分が負傷したら他人を救えない
警備員が自分の勤務する現場で、仲間の警備員と力を合わせて人命救助する時に、警備員が負傷していたら助かる命も助けられません。
仲間の警備員と連携して避難路を確保したり、どこに負傷者が居て逃げ遅れた人がどこにいる、などといった連絡を取り合う必要があります。
恐らくいろいろな施設内で、無線機を使用して建物内の隅々まで把握できるのはクライアントではなく警備員しかいないと思います。
その警備員がケガをして動けない、または店内のどこかへ行ったっきり戻ってこない、なんてなったら唯一人助けが出来るチャンスを失う事になります。
余程人を守る余裕のある時は、自分の身を守る前に人を助けられるとは思えますが、自分の身を守るのが精一杯な状況では、まずは自分の身を守る行動を取るのは仕方が無いと思います。
そしてそのあと、直ぐに防災センターや警備室へ集合して、責任者の指示のもと施設内にいる人命救助へ行動するのです。
警備員でなくても、人命を救助する人間がケガをしていたら何の役にも立ちません。
そして警備員という職業は、人命を救助する側の人間です。
目の前にいる人を助ける事も重要ですが、その建物内でさらに多くの人命を救助するという使命があるのを忘れてはいけません。