どこの警備業協会でも同じかどうか分かりませんが、私の所属しているエリアの警備業協会では、警備員の事故や事案等のニュースが回覧で回ってきていました。以前にある現場働いていた時にそこの現場に、この事案でニュースに登場した警備員さんと出会った事があったのです。話を聞いて「あ、それ以前回覧で見た事ある」と気づき世間は狭いなと感じたものです。
警備員の事案や事故などの回覧
私は自分の勤務しているエリア以外の警備業協会しかしらないので、他所はどの様になっているのかは知りませんが、定期的に協会エリア内で発生した施設警備の現場の事故や事案のニュースをまとめた回覧が送られてきていました。
これは警備会社が変わった時、プツリと来なくなったのでこれは警備会社に発信されて、後は各警備会社が現場まで回しているかどうかの違いになるのかな、と勝手に思っています。
(ただし、このニュースもしかしたら警備業協会ではなく、当時勤務していたクライアント側が系列店へ向けて流した情報の可能性もあるかもしれません。
ですが現状、正しい情報が分からないので今回は警備業協会からの情報、という事にさせていただきます。)
これ内容を見るからに絶対に現場の警備員まで閲覧させた方が良いと思いますがね。
そんな他所の警備会社などの事案や事故などを見る事が出来るので、自分の現場しか知らない者にとってはとても興味のある回覧だったりします。
内容が殆ど施設警備のニュースだったので、もしかしたら警備会社には施設警備以外のニュースも来ており、そこから会社側が現場へ厳選していたのかもしれませんね。
記憶に残るほどの事案の当事者
そんな他所の警備会社などの現場の事案を見ていると、今でも記憶に残って折るような事案が掲載されていました。
内容は出入管理業中の警備員がそこの従業員から暴力を受けた、という内容だったと思います。
詳細を掻くと該当者が知れてしまうので詳しくは書きませんが、要するに現場の警備員と従業員がもめた、という事案です。
内容を読む限り、明らかに従業員に非がある様に見えました。
しかも、先に手を出したのは従業員であり、むしろその後もその警備員さんは手は出していません。
そう一方的に暴力を受け続けたのです。
これを見た時に「よくここまでされて手を出さなかったな、偉い警備員さんだ」
と思ったものです。
そして暫く経って、ある現場で隊員さんと雑談をしていると、過去の苦労話になりいつか回覧で読んだ内容の出来事の話をしたのです
「え、あの事案の時の警備員さんだったの?!」
とそこで当事者でもある警備員さんだと分かったのです。
それまではそんな話を少しもした事が無かったので、全く気が付きませんでした。
仕事に対する真面目さ、人との付き合い方の上手さなど、当時のニュースを見る限り、何があっても手を出さなかったという誠実さが見事につながります。
ニュースの内容はお話を聞いた時と何ら変わりなく、当時のニュースにまで載っていない更に詳細な説明を聞けてとても良い時間を過ごせました。
この話を聞いて、どこか遠くの現場の出来事の名も知らない警備員さんのニュースと思っていたら、目の前にいる人が当事者だなんて
「警備員の世界でも世間は狭い」
と感じたものです。
自分のいた現場も色々な事案や事故はありましたが、自社の事案のニュースは見た記憶がありません。
まあ、自分の現場で発生しているので敢えて会社もその回覧を見せる必要は無いと思っていたのかもしれませんね。
しかし、これらの事案や事故などの回覧は、自分以外の現場で発生している貴重な資料なので、多くの警備員さんは見るべきだと思います。
業務の参考になるので助かる
自分の勤務している現場が毎日事故や事案であふれていて、そこで働く施設警備員さんにとって、警備員としての経験値になっているかもしれませんが、多くの現場で働く警備員さんが、そんなに毎日様々な経験が積めるわけではありません。
それがたとえ文章であっても、実際にどこかの施設の現場で起こった出来事なので、参考にはなるはずです。
特にヒマな現場で働く警備員さんにとっては、とても新鮮に見える事でしょう。
そんな警備員さんたちが、この様なニュースを見る事で自分の現場では滅多に役には立たないかもしれませんが、いつか違う現場へ配属された時これらのニュースを見ていた事で何かの役に立つ事もあるかもしれません。
この情報が警備業協会から出たものなのか、もしくはその現場のクライアントが系列店に流した情報なのかは分かりませんが、受け取った警備会社は、社内の警備員へ現場の事案として共有するべきと感じました。
やらかしてしまった警備会社としては恥ずかしい出来事かもしれませんが、それ以上に参考になる警備員は多いと思います。
「こんな対応をしたらクレームになる」だとか「警備員はこの様な行動をするべきだ」などといった学びが出来る事でしょう。
一人でも多くの警備員の業務の質を上げる為にも、この様な事案や事故は共有化出来るようにしたいものです。