自火報盤が故障していてうるさいから音響が鳴らないように切る・・これは絶対にやってはいけない事です。施設警備員の方ならこれがどれだけやってはいけないか指導を受けてきた方も見える事でしょう。それが先日、ある建物の監視盤が故障中という貼り紙と共に、音響停止中とも書いてあるのを見かけました。
監視盤の音響停止ボタンをカットされていた
ある建物を細密巡回している時に、監視盤を確認した際貼り紙に
「自火報盤故障中・・設備に報告済み」
と書いてあるのを見かけました。
ここの現場では自火報盤も含め、設備関する事は殆ど設備担当の業者に委託しています。
一応警備員も協力関係にあるので、警備室にお粗末な自火報盤は置いてあります。
正式な自火報盤は設備担当の部屋にあり、火災時は彼らが管理する事になっています。
警備員は通報と初期消火ぐらいしか役目がありません・・。
なので、日々建物内の巡回をしても警備員には自火報盤をどうこうする、という事はありません。
そんな中での故障中の貼り紙です。
まあ、放っておいても責任は無いのですが「これ、本当にこのままでいいのか・・?」
と、少々不安になりました。
いくら関係無いとはいえ、ここの施設を警備する警備員として何も言わないわけにはいかない・・と思いました。
これでは実際の火災が発生したらどうなるのでしょうか・・。
自火報盤が置いてある意味なし
火災が発生した時に、館内に居る人に何も知らせる手段が無ければ、大惨事になるのは当然です。
煙を見たり火の手が上がるのを目の前で見てからでは手遅れです。
出口は塞がれ、有毒な煙を吸って・・
そうならない様に、自火報盤があり、速やかに館内に居る人に知らせ避難できるようになっているのです。
それを知らせる手段を断たれている・・
これは完全な人災です。助かるはずの命を敢えて無くしているのですから。
こんな無意味な状態を放置している事は絶対にあってはならない事です。
「まあ、火事なんてそうそう起こらないよ」
そういった考えで、今まで何人の人が火災で命を亡くしてきたのでしょうか。
自火報盤はその万が一の為に備え付けられているものだと思います。
その万が一の為にすぐ行動が出来ない人は、きっとずっとそのままに先送りにしてしまうのでは・・と思いクライアント側に確認の為にも報告しました。
とりあえず警備側として指摘
これは設備の担当までしか把握していないのか、それともクライアント側まで知っているうえでこのままになっているのか・・。
それも知りたくて警備担当の方に問い合わせました。
結果は・・
クライアント側まで知っていたようです。
実はかれこれ2週間前から貼り紙はしてあったのですが、ずっとこのままだったのです。
とりあえず、警備員として私から早めに対応していただきたい、という提案だけは出しておきました。
先ほどの様な万が一の話も含めて・・
やはりクライアイン側としては、お金の問題もあり中々すぐに対処できるもので無いのは分かります。
しかし優先順位からしても、早目にやるべきものだと思いますよね。
万が一というのは、10年先まで大丈夫かもしれません。しかし、今発生してもおかしくないのです。
そのいつ起こるか分からないからこそ、作動しなかった事で後で大問題にならないようにする為にも早めの対応をお願いしたいです。