施設警備員は施設で働いているのですが、その勤務先が自分の住んでいる地域と離れている場合、困った事があります。過去の勤務先は比較的その施設の地域にも詳しかったので、私は困る事がありませんでしたが、他の隊員さんで遠方から通勤しており、なおかつその地域に詳しくない様な人は、お客様の対応で困った事もあったようです。
施設警備員はその施設の事なら詳しい
施設警備員は、建物の事に関しておおよそほとんどの事は熟知しています。
まあ、施設によっては清掃は清掃、設備は設備と完全に仕事が分担されて、他の部署の仕事が何をしているのか分からない、などという場合は警備員であっても分からない事も多いかと思います。
それでも以前勤務していた商業施設では、設備や清掃の方との連携もよくしており、お互いの仕事の事も聞いていたので、他の現場の警備員さんよりも清掃や設備の仕事に関して把握している事も多かったと思います。
だからと言って彼らの仕事が出来るかと言えば、、そこまでは熟知していませんでしたがね。
その様な施設警備員は、清掃や設備に関するそこまで深い理解が無くても、その建物に関する事ならお客様から問い合わせがあっても大抵の事ならお応えする事が出来ます。
特に業務に関した事で云えば
「〇〇というお店はどこにあるのか」
「ここから一番近いトイレはどこか」
「〇〇方面へ帰るにはどこの出入り口から行くのか」
など様々です。
施設警備員としてその施設に3か月も勤務すれば、これらの様な事には誰でも応えられるようになります。
しかし、施設警備員の方ならだれでも経験があると思いますが、館内にいるお客様に
「〇〇という建物にはどうやって行けばよいですか」
と、その施設とは全く関係の無い敷地外の建物までの道を訪ねられる事もあるのです。
これは、どこの施設の現場で働いていても聞かれます。
問い合わせは何も施設内の事だけではない
施設警備員はその施設の事に関しては、問い合わせがあっても答えられなければなりません。
そこで働いている以上、警備員であれば誰もが「知っていて当然」という感覚でいるからです。
逆に答えられないと「え!警備員のクセに知らないの?」という顔をされるでしょう。
しかし、施設内では無い外にある建物となると話は別です。
施設警備員は警察官とは違うので、道を訪ねられても応えられるとは限りません。
ましてや、その施設で勤務している警備員さんはその施設の地域の人間でない可能性もあるのです。
私が過去に勤務した現場の地域は、比較的知っている土地でもあったので、施設内で勤務中にお客様から、施設外の建物に関して聞かれても問題なく道案内が出来ました。
しかし、その施設の地域に詳しくない警備員さんもいるのです。
遠方から毎回通勤してくるような警備員さんもおり、自分の配属先の施設以外は全く知らない、という警備員さんも実は意外と少なくありません。
この当たりのギャップが、警備員という仕事を経験した事のない人との隔たりがあるのです。
警備員だから何でも知っている
という誤解は昔も今も変わりがないのではないでしょうか。
どこまで問い合わせに応じられるか
施設警備員として、聞かれたからには期待に応えたい。
という思いで仕事をしている人も中にはいるでしょう。
しかし、いくら自分がその土地に詳しくないからとたまたまポケットに入っていたスマホを取り出して、施設の外の建物までの行き先を調べるというのも如何なものでしょう。
問い合わせをした方にとっては、何でも知っていると期待した警備員さんが実は知らなかった、ということが分かった時、それならば行き先を知っている他の人に教えてもらった方が早い、と思っている人もいると思います。
にもかかわらず、スマホとにらめっこして本来の自分の仕事を中断してまで調べる、という行為は道を訪ねたお客様も、自分の仕事を中断した警備員さんの誰も得していません。
道を訪ねたお客様は「ああ、この警備員に聞くべきではなかった」
と思うでしょうし、警備員も仕事を中断した事で隊長に怒鳴られるかもしれません。
この場合、どうすればだれも嫌な思いをせずに済むのでしょうか。
全ての解決策になるかどうか分かりませんが、この場合は総合センターへ案内するのが良策かと思います。
もし、自分がその地域に詳しいのであれば、その場で手短に伝えても良いでしょうが、その土地に詳しくないのであれば総合センターへ案内すれば、そちらの方が警備員よりも早く、そして上手く案内できる事でしょう。
もしかしたら、施設の外の問い合わせにも対応できるような体制になっているかもしれませんしね。
施設警備員としては聞かれた事に対して、精いっぱい応えたいという意識があるかもしれませんが、どの範囲の問い合わせまでがそれにあたるのか、という線引きも必要なのかもしれません。