今現在仕事で使用している巡回キーのうちの1本が曲がっています。我々よりも前の警備会社から引き継いだ時から曲がっていたものです。業務中に丁寧な扱いをしないと細い金属でできたカギは曲がるか最悪折れてしまいます。今は曲がっているだけですが、この先扱い方が悪いと折れてしまうかもしれないので十分注意して使ってほしいですね。
何気に毎日使っているが意外と責任重大
施設警備員なら誰でも毎日携わっているであろう巡回キー。
昼間の巡回や、夜中の巡回でじゃらじゃらと身に着けていると思います。
本数や形状は現場ごとで違いますが、唯一共通した事があります。
それは
「カギを決して雑に扱ってはいけない」
という事です。
クライアントからお借りしているというのは勿論の事、警備員が巡回に使用しているカギは特殊で、1本の鍵で様々な部屋の扉を開ける事が出来るのです。
普通カギというのは、その扉ごとでカギの形状が異なり、隣の部屋の鍵ではこちらの部屋は開けられない、というものです。
しかし、警備員が携帯しているカギは「マスターキー」と呼ばれるもので、その施設にある多くの部屋の扉を、マスターキー1本で開けられるのです。
まあ、警備員ならだれでも知っている事ですね。
そんな魔法の様な鍵を警備員は普段何気なく携帯し使用しているのです。
どこでも開けられる扉の鍵、こんな便利なカギを毎日使っていると「特別」という気持ちも薄れて来てぞんざいな扱いになってしまうのも分かる話です。
しかし、万が一カギを折ってしまったり、最悪紛失してしまったりでもするとそれは莫大な賠償を負う事にもなるのです。
紛失は多額の賠償が発生するというが
警備員が毎日使用している巡回キーですが、万が一紛失でもしてしまうとクライアントから莫大な賠償を請求される、と警備業界内では言われています。
鍵を紛失するという事は、防犯面を考えると同じ鍵穴を使う事は出来ないので、交換する事になります。
先ほど警備員の使用しているカギはマスターキーと云って多くの扉を開ける事が出来ます。
そのマスターキーを紛失するという事は、そのカギで開けられる扉全てを交換する事になるのです。
勤務するその現場ごとで、マスターキーで開けられる扉がいくつあるか分かりませんが、商業施設のような大型の店舗では、3桁に近い扉の交換になるかもしれません。
先輩警備員から聞かされていた話では、数百万円から数千万円の賠償額になると聞きました。
一人の警備員が、たった1本のマスターキーを紛失するだけで、それだけの金額を要求されるのです。
警備会社としては、絶対に紛失するな、丁寧に扱え、というのも当然と言えばそうですね。
人から預かっている、というのもありますが、紛失した時の金銭的な問題も重大です。
幸い、当時勤務していた現場では誰一人マスターキーを紛失するような事も無く、実際に請求される金額などを知る機会はありませんでした。
まあ、もし紛失していたら警備会社としての信用も無くしますし、本人にも多少の負担を要求されるのではと考えると何事も無くて良かったと思います。
紛失だけでなく鍵の破損にも注意して
鍵を紛失すると個人的にも警備会社としても大問題になる事は分かりました。
警備員として勤務する時に、正しい鍵の扱いをしていれば余程紛失するなんて言う失敗をする事は無いと思います。
しかし、カギを日常的に使用していて曲げてしまうという現象は誰にでも起こりえる事なので注意をして欲しいです。
鍵穴に対してまっすぐ差して、そのまま抜き取れば何の問題もありませんが、警備員は時間に追われながら巡回をする事が多く、せっかちな人や時間に間に合わないような状況になると、まっすぐ抜き取る事が出来ない時があります。
鍵の素材は一応、曲がる事に対して強度があるように作られてはいますが限界はあります。
鍵穴から完全に抜き切らない状態で、横方向に力を掛けると意外と簡単に曲がってしまう事もあるのです。
鍵を紛失してしまうと、扉全てを交換しなければなりませんが、カギその物であれば鍵そのものを変えるだけで済むので被害はそれほどありません。
しかし
クライアントからの借り物である事には変わりないので、借り物を壊すという行為に決して良い評価はされません。
過去にカギを曲げてしまう、という行為は正直何件かありました。
これだけでも警備会社として謝罪に行かなければならないので、紛失するよりはマシ、なんて軽く思ってはいけませんね。
カギは警備員としてとても重要な預かり物です。
毎日使うものなので、つい疎かな扱いになりがちですが万が一の事を考えて大切に扱う様にしましょう。