先日警備室内で警備員同士の会話の中で、施設警備員か交通警備員か・・という話になりました。もし今の仕事が休業になって自宅待機になり、退職したら次の警備会社に入ったらどんな仕事がいいか、というような話です。ifな話なので好き勝手言っていますが、とても当事者には聞かせられないような話でした。
仕事に貴賎なしという建前
職業に貴賎なし
江戸時代に職業には上下が無い・・という事を唱えられた言葉です。
そもそもその時代には仕事に対する上下があったので生まれた様ですが、今の時代ではどうでしょうか。
建前としては平等を謳っていますが、何となく優劣をつけた目で見ている、見られているのではないでしょうか。
警備員の方ならその辺りよく身にしみて分かるのではないでしょうかね。
そんな日頃から仕事に対する上下を感じている警備員ですが、先日この警備室内で警備分類に関してその序列をつけたような会話をしているのを耳にしました。
「もし今の現場の仕事が無くなったらどうする」
「どうせ警備業しか出来ないだろうけど、交通警備はイヤだな・・」
「うん、あんな外で旗振るのはイヤだ・・」
と、分かりやすく言うとこんな感じです。
要するに施設警備員は交通警備員の仕事を下に見ているのです。
会話が伝わりにくいかもしれませんが、交通警備の仕事は施設警備よりも下だという様な感じでした。
敢えて会話には入りませんでしたが、聞いていてちょっといい気はしませんでした。
外がメインか室内がメインかの仕事選び
施設警備員と交通警備員の大きな違いは
外での勤務か、建物内での勤務か
が一番わかりやすいと思います。
中には例外もあるかもしれませんが、外の仕事か中の仕事かですね。
その会話での交通警備業務を嫌うのはやはり業務が外だから・・という事でした。
確かに個人的にも外でずっと立ってやる仕事は「やれ」と言われても躊躇してしまいます。
実際若いころに経験しているので、その辛さも十分わかっています。
なのでこの年になってから交通警備員として外で勤務するのは私も避ける事でしょう。
しかし他人との会話であれほど他所の仕事の事をディスるのは言い過ぎですよ。
それほど他人事な話ではないよね
この会話をしていた二人は一人は施設警備業務検定の資格を持っています。
そしてもう一人は何も持っていません。
会話の内容もこの現場での仕事が無くなったら、という内容でしたが話を聞く限り、資格を持っていない方の隊員さんは仮にこの現場での仕事が無くなったらもうどこにも行き場は無いと思います。
ちなみに二人とも60歳を過ぎています。
今のご時世60歳過ぎで警備員の仕事をしようと思った時、資格が無いと採用してくれるような所はないのではないでしょうか。
若い世代の人でさえ仕事が無いかもしれないのに、いくら経験が有るといってもこんな現場しか経験が無いようでは例えば商業施設では通用しません。
初日で音を上げる事でしょう。
「施設警備ってこんなに大変なの!?」
となること間違いなしです。
交通警備員はやりたくないだの言っても、そもそも他所では自分が通用しない事を理解していない時点で、交通警備の仕事でさえまともに出来ないだろうな・・と隣で話を聞いていました。