警備員になってこれほどホームレスの匂いを嗅ぐ事になるとは思わなかった

施設警備員はホームレスの対応をする機会があります。自分の勤務している施設に入ってきて、他のお客様に迷惑を掛ける前に建物の中から外へ出て貰う様にするのです。対応をするという事は近くに寄るのですが、彼らは独特の匂いを発していおり、慣れていないと嘔吐しそうになるかもしれません。

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施設警備員はホームレスを追い出す仕事もする

施設警備員は自分の現場で仕事をしていると、ホームレスの対応をする事もあります。

因みに今の現場では、ホームレスが来るような施設ではないので、暫くホームレス対応はしていません。

 

この様に施設警備員と云っても、全ての施設警備員がホームレスの対応をするわけではありません。

恐らく一番ホームレスの対応の多い施設警備の現場は

 

「商業施設」

 

だと思われます。

私が経験した大型商業施設もそうですが、多くの商業施設は不特定多数の人が集まる場所です。

そして、商業施設にはベンチが設置されていたり、誰でも使用できるトイレがあったりと、誰がいつ使用しても良い設備が充実しています。

そういう意味ではコンビニエンスストアも似ていますが、規模が小さく店員の目も届きやすいので、長時間使用する事が難しいです。

 

その点、大型商業施設ではベンチも沢山設置されていて、一人くらいのホームレスがベンチに座っていても、他に開いているベンチを探せばよいので、直ぐにはクレームが上がってこない場合があります。

また、トイレの数も同様に多いので、施設内に入ってきたホームレスをはじめからマークしていないと、警備員側も対応に遅れてしまうのです。

施設によっては10人近くマークしている

商業施設にやって来るホームレスの人数は、その現場や施設の規模にもよります。

別に一度に大勢押し寄せてくるわけではありませんが、ホームレスは何人もいました。

見た目が似ているホームレスもいましたが、隊員同士で情報を共有しあい、10名近いホームレスがいる事まで見分ける事が出来ました。

 

そのホームレスが日によってバラバラでやってきたり、施設の外の駐車場周りで何名かがウロウロしているのを見つけたりと、こちらにも彼らの情報が集まって行きます。

最終的には、彼ら一人一人に名前も付けられ、無線で「〇〇がフードコート内のベンチで休憩中」業務の効率化を図る事が出来ました。

 

多くのホームレスは、年中格好が変わらないので、見た目などから名前を付けても半年後でも呼び名が変わる事がありません。

その為、ホームレス一人一人に付けられる名前は、ほとんどが見た目からなのです。

 

そして施設内にいるホームレスに声を掛けて、施設の外へ出る様促すために、近づくのですが、彼らの匂いは強烈です。

慣れるまでは大変で中には嘔吐しそうな隊員も

私が警備員になって、初めてホームレスに近づいた時、それはものすごい匂いだったのを覚えています。

 

過去にもホームレスの匂いをどこかで嗅いだことがありますが、警備員ほど接近した状態ではありません。

ある程度の距離を置いた状態でも匂うのに、警備員は触りはしないものの、至近距離でしかも長時間近くにいるのです。

 

施設から外へ出てもらうよう促すために、真横に張り付いて一緒に出入り口まで歩くので、その間ずっとあの匂いの傍にいるのです。

警備員として初めてホームレス対応をした時は、それはもう大変でした。

 

嘔吐はしませんでしたが、あの臭いが鼻へ入って来る度に嗚咽が止まりませんでした。

それ以降は、ホームレス対応をする際は如何にして匂いを吸い込まない様にするのか、と立ち位置を考えたりするなどして工夫したものです。

 

他の隊員さんも同じ様に、ホームレスの匂いには困っている様で、対応をしない訳にはいかないのでみな苦労していました

 

ホームレスも生きるのに精いっぱいで、真冬の時期は商業施設内の温かさに惹かれて入ってきます。

人情的には仕方がないと分かるのですが、警備業務としては他のお客様から苦情が来てしまうので、対応せざるを得ません。

警備員の中には彼らにキツイ当たり方をする者もいますが、同じ人間としてもう少し柔らかい対応をしても良いのではと思ったりもします。

 

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