今までの現場で隊長が若い、というのは全ての現場で同じでした。現在私の体調をしていますが、私よりも年が下の隊員さん方が少ないです。警備業界ではそんな事は別に珍しい事ではないのですが、ある現場での高齢の警備員さんたちは、自分たちよりもはるかに若い隊長に戸惑っている様でした。
隊長が自分の子供よりも若い
ある現場に配属になった時、当時の隊長は私よりも若い人でした。
5歳程度私よりも若い隊長でしたが、その現場へ行く前の職場も同じくらい若い隊長だったので特に気にはなりませんでした。
そこの現場では、大半が60歳を超えた高齢警備員さんばかりで後は50歳以下の警備員さんという構成です。
どこにでもある警備隊の様子だと思います。
警備員になる前までは、上司が年上という方が当たり前な印象でした。
年功序列という、会社に所属して長い間居れば自然と役職が上がるというスタイルは、多くの企業では今まで当然のように思われていましたが、警備業界では長い間所属していても、資格が無かったり警備員として適正のない人はどれだけ所属していても役職が貰えるとは限りません。
まあ、警備員の役職といってもせいぜい、隊長か副隊長くらいしかありませんし、内勤者にでもなれば所長などといったポストもありますが、それこそ経験や実力が無ければ隊長になる以上に難しい事でしょう。
そんな現場で隊長になっていた若い警備員さんは、周りと比べても年齢が一番若い隊長であったのです。
配属した当初、そんな自分の子供よりも若い警備員が隊長になっていて、周りの高齢警備員さんたちも、うまく運営できているのかと思ったら意外とそうでもなかったのです。
上司が若いと仕事がやりづらい
自分の子供よりも年が若い隊長いわゆる上司がいて、高齢の警備員さんたちとうまく仕事が回っているのかと思っていましたが、高齢の警備員さんたちから聞いた話はそうでもない様でした。
彼らは警備員としての経験がそこの現場でしかない様で、若い上司の下で働く事になれていない様でした。
警備の現場では自分たちよりも若い隊長というのは別の珍しい事でもないと分かっている人が大半ですが、そこの現場ではそうではなかったのです。
外の警備の現場の様子を知らないので、いざ自分たちの現場で若い隊長が居て戸惑っていた様です。
特に高齢の人に多いのは、職場で役職にある人の多くは年齢も高い、という考えです。
警備業界では若くても実力があれば役職に就くのは当然ですが、彼らの古い常識ではそうではないのです。
実際日頃の勤務では、隊長がするべきクライアントとの折衝などの業務を勝手に代わりに行っていたり、業務の話も進めていました。
しかも、その隊長も自分の仕事が減るので楽だという事で好きにやらせていたのです。
若い隊長から指示されて仕事をする事に対して余りいい気がしない様で、自分たちが面倒を見てやっているんだ、という雰囲気が見られました。
自分よりも年下の者に指示されたくないという思いは普通、警備員になったらなくなるものなんですがね。
警備業界にはよくある事
自分よりも若い人に命令されて働く、という事になれていない人は警備員という仕事には向いていないのかもしれません。
警備業界に入って早いうちに、そのような現場で働いていれば慣れていたかもしれませんが、今まで自分よりも若い警備員の下で働いた経験がない人にとっては苦痛なのかもしれません。
今私の勤務している現場でも、高齢の警備員さんが何名もいますが、彼らは以前から若い警備員さんが上司という現場の経験があるので、自分よりも年の若い隊長でもそこまで抵抗はないようです。
特に警備員の高齢者の人数は多いので、隊長が孫の年と同じなんて人は年々多くなっていくのかもしれませんね。
私も年々歳を取り、いずれは隊長でなくなる日が来た時に自分よりも若い隊長のもとで働く日が来るかもしれません。
まあ、過去に実際自分よりも若い隊長のもとで働いた事があるので、そんな日が来ても戸惑う事は無いと思います。
しかし、今まで自分よりも若い警備員が上司や隊長という経験がなかった人は、そんな日が来た時に戸惑う事があるかもしれませんが、警備業界はそれが当たり前、という事をあらかじめ理解しておく必要があります。