客用トイレでタバコに火をつけたのは誰だ

商業施設では客用トイレで火気を使用する事は厳禁です。個室内で放火事件が発生する可能性を考慮しての対策です。今のご時世では「改正健康増進法」の施行が強い意味を持っていますね。そんなトイレ事情ですが、お客様がトイレ内でタバコに火を付けようものなら、警備員は素早く現場へ駆けつける事になっています。

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商業施設の客用トイレは火気厳禁です

商業施設に限らず、今や多くの施設内では喫煙をする事が出来ません。

極限られた条件のもと作られた喫煙室でしか、タバコは吸えなくなりました。

 

以前はタバコが吸えていた場所では、今では吸う事は出来ません

しかし、商業施設ではそれよりも前からトイレ内での喫煙は禁止されています。

 

 

その理由は、商業施設に限らず客用トイレには個室がいくつかあり、その中で放火を行おうとしても気づかれにくいからです。

多くの人が利用する施設で火災が発生すると、最悪多くの命が失われる可能性があるからです。

 

それを未然に防ぐ為にも、大きな商業施設ではトイレ内での火気の使用には特に気をつかった監視をしています。

 

 

トイレ内で火気を使用するとたとえ壁越しであっても、火をつけたと分かる設備が導入されているのです。

そして、その設備は防災センター内に繋がれており、火を感知すると警報が鳴り、防災センター内にいる警備員や従業員へと知らせるのです。

トイレでタバコに火をつけると警備員が飛んでくる

防災センター内で火気の使用を感知すると、警報が鳴ります

その警報でどこのトイレの設備が発報したかを確認し、警備員が確認へ向かうのです。

 

どの施設でも対応は同じですが、商業施設では特に気合が入っていました。

大きな施設では一度火災が発生すると大惨事になる可能性があります。

 

初めは小さな火であったとしても、一度燃え拡がると手が付けられなくなり、最悪多くの人命や建物自体を失う事にもなりかねません。

 

そんな災害を防ぐ為にも、トイレ内で火気の発報があった時は、たとえタバコに火をつけたのであろうと予想したとしても

 

 

「もしかしたら放火かもしれない」

 

 

という予測をしたうえで行動します。

その為、警備員の行動は至って真剣です。

 

少しでも早く現場へ急行し、火元である個室の確認と声掛けをするのです。

まあ、多くの発報が「タバコに火をつけただけ」という結果なのですがね。

 

警備員としてはそれでも何もなくて良かったと一安心です。

ところが、中には火気の発報を聞いていざ現場へ急行しても、誰もいない時もあったりするのです。

駆けつけた時には誰もいない事もある

トイレでの火気使用の発報を聞いて、警備員が現場へ駆けつけるまでの時間は大体1分以内です。

 

これは私が勤務した、大型商業施設でもそのくらいで現場へ駆けつけていました。

近ければ1分以内も可能ですが、防災センターから一番遠いトイレだとどうしてもその位の時間がかかってしまうのは仕方がありません。

 

 

急いで駆けつけてそのトイレまで行ったはいいが、誰も居ないなんて事も良くある話です。

トイレ内で火気を使用すると、火気監視している機械から確か音が出たと思います。

 

大抵の人はその音が自分がした事によるものだと理解するので、慌ててトイレから出てしまう様です。

その音が自分のせいだと気づかないか、もしくは警備員が到着するまでに個室トイレから出られていなかった場合は、警備員が声掛けし注意する事が出来ますが、警備員の到着が間に合わない場合は、現場へ着いても誰も居ない状態になっています。

 

警備員としては、お客様がタバコに火をつけた為に発報したのか、もしくは本当に放火をしようとして逃げだしたのか分かりません。

タバコに火をつけてしまった事による発報なら注意する事で済みますが、放火の場合は犯人を取り逃がした事にも繋がるのです。

 

もし放火犯であったなら、取り逃がした事でいつか再度放火する可能性もあるので、警備員としては出来れば「トイレに誰かいて欲しい」と思ったりもするのです。

今までトイレ内での火気による発報で、放火犯らしき犯行というモノには出くわしていませんが、もし放火犯による発報で捕まえる事があったなら大事件になっていたでしょうね。

 

 

これからの時期は空気も乾燥して、火災が発生しやすくなっています。

この時期からも放火による火災件数も増えるので、警備員としては警戒が必要ですね。

 

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