警備員が出勤する時、営業所へ寄ってから現場へ行く場合と、自宅から直接現場へ行く場合があると思います。今回は現場へ直接出勤する時の話で、会社から制服を着て現場へ行けと言われるパターンと、逆に禁止されている状態、そして警備員自ら制服を着て現場へ出勤する場合のお話です。
警備会社は制服での出勤は禁止
警備員が仕事へ行く時、自宅から制服を着ていく人と、現場までは私服で出勤する人がいると覆います。
警備会社としては恐らく、警備員が自宅から営業所や現場まで通勤する時に私服(シャツとスラックス等)で行くように指導している所が大多数だと思います。
警備員の制服というのは、警察官などと間違われない様なデザインのモノが多く、わざと目立つ色を使用した制服もあります。
私の地域の警備会社の中には、あらゆる原色の制服の警備会社があります。
中でも目を引くのは、紫色の制服の警備会社もあり、色の好みは人それぞれですが、私はあの色の制服はちょっと着れそうにないと思いました。
そんな一般の人の目を引くような制服を着た状態で通勤するのは、周りの人も「何かあったのか」と思うでしょうし、業務時間外に制服を着て何か問題を起こした場合、警備会社にも責任が発生する可能性があるので禁止しているのだと思います。
制服を着て現場へ行けという会社
そんなプライベートでもある時間帯に制服を着させるのは良くない、という理屈は良く分かりますが、警備会社の中には出勤時に警備員を営業所へ寄ってから現場へ向わせようとはせずに、直接現場へ向かわせる場合もあります。
いわゆる直行というものですね。
出勤時に営業所へ寄らせてから現場へ向わせようとすると、通勤に時間がかかってしまうので、自宅から直接現場へ向わせるのです。
多くの警備会社がこのスタイルなのではないでしょうか。
自宅から現場が近かったり、営業所とは反対方向に現場がある時など、営業所へ寄っていたらそれだけで時間が掛かったり、余計な交通費を負担する事にもなります。
そんな直行ですが、現場に向かう際に警備会社が制服を着て現場へ行け、という指示を出す所もあるかもしれません。
施設警備の場合はよほどそんな事はありませんが、現場によっては着替える場所が無かったり、警備員が使用できるロッカーなどが無かったりします。
荷物をまともに置く場所さえないのに、着替えをする所なんてあるはずがない、なんて現場も実際にありました。
そんな現場での勤務の時に、会社側が「制服を着て出勤しろ」という指示を出すのです。
ですが、さすがに電車に乗る時など警備員の制服のままで乗るのは、本人が嫌がるでしょうし「お宅の警備員が制服を着たまま街中をうろついている」というクレームが入らないとも限りません。
警備会社もその辺りは分かっているので「制服を着ていけ、ただし上着を羽織り制服が目立たない様にしろ」という補足が付きます。
会社としては、制服を着て出勤させるのは避けたいのですが、現場の環境を見る限り現場で着替えるのは不可能だと判断し、仕方なく着用した状態での通勤を黙認する事もあるようです。
自分から制服を着て出勤する
多くの警備会社が制服を着て通勤する事を禁止していると思いますが、現場へ直行する警備員の中には会社から禁止されているにも関わらず、制服を着て通勤している者もいます。
通勤には電車や車など色々な手段がありますが、中でも車の通勤の場合は自宅から現場まで人の目に触れる事無く出勤する事が可能です。
電車ではいくら上着を着て制服が見えない様にしていても、上着の隙間から派手な制服の襟が見えたり、ズボンの場合は隠す事は不可能です。
しかし、車ではそんな心配は無用です。
しかも、、現場へ直行しているので会社から禁止されていても制服を着て通勤しているという事は、会社には分からないのです。
これらをうまく利用して、制服を着用して車で通勤している警備員は私の現場に実際に居ました。
まあ、本当は禁止されている事なので隊長としては止めさせる必要はあったのですが、私のスタンスとしては
「一度注意して、それでも着てくる者は自己責任」
これで何か問題が発生しても、会社や現場責任者は擁護しない、と話しています。
制服を着た状態で通勤するのは、業務に入るのに着替える手間が省けるので都合は良さそうです。
しかも、車での出勤なら自宅から現場まではドアtoドアでの通勤なので、確かに誰の目にも止まりません。
会社も隊長も一応は初めに指摘しているので、後は本人の責任です。
そんな事で、私の現場では制服を着用して出勤してくる事においては、そこまでうるさくはありません。
制服を業務時間以外に着用する事は「良し」としていないと思うので、あまり大きな声では言えない事ですが、中には制服を着て出勤している警備員もいる、というお話でした。