施設警備員として遭遇したくない出来事の一つに、ATMでの現金の取り忘れがあります。一歩間違うと警備員が犯人にされかねないこの出来事は、防犯カメラがあったとしても遭遇した場合、どんな厄介ごとに巻き込まれやしないか不安になるものだと思います。
ATM付近の巡回は警戒しながら
施設警備員が勤務する現場の施設にATMが設置されている場合、そのエリアを巡回する時は気を引き締めて巡回しなければなりません。
そこはお客様がお金を引き出す場所。
そして、過去にもATMからお金を取り忘れた事で、警備員が取ったに違いないと疑われる場所でもあります。
殆どのATMコーナには防犯カメラが設置されており、誰が取り忘れたのか、誰が通り過ぎたのか、また誰が抜き取ったのか。までばっちり映っているのです。
しかし、そうと分かっていてももし巡回時にATMにお金が残っているのに誰もいなかったら「ドキッ」とするでしょうね。
取り忘れたお金があり警告音が鳴る
ATMでは現金を取り忘れていたりすると、警告音が鳴ります。
機械によってその音は違うでしょうが、明らかに気を引く音が鳴っている事は間違いないでしょう。
私は警備業務中での誰かがお金を取り忘れた現場には遭遇していませんが、自分自身での引き出し時の取り忘れの経験で、その様な音が鳴っているのを聞いた気がします。
そもそも、現金が出てきた時点で「ピーピー」鳴っているのでそれだけでも充分取り忘れがある事に気が付けそうですが。
中には、急いでいる人や耳の遠い人もいるので、あの音だけでは気が付けないのかもしれません。
万が一、巡回中にATMコーナーでこの音が鳴っていたら「うわ、現金忘れてるかもどうしよう」と一瞬たじろいでしまうかもしれません。
ATM機に近づいてお金を見つけた時、他の人から見たら
「警備員がお金を盗もうとした」
なんていう誤解をされても困りますし、もしすでに誰かがお金を一部抜き取った後に、本人が現れて
「お金が足りない」
なんて警備員に疑いの目を掛けられでもしたらどうしますか。
こちらは何の悪意が無く、ただ巡回している最中にお金の取り忘れに気づいただけなのに、疑われたら・・。
警備員が取ったという冤罪を受けない為に
今ではATMコーナには防犯カメラが備え付けられています。
またATMそのものにもカメラが付いており、前後の行動がカメラで分かるようになっているそうです。
万が一、警備員が窃盗の疑いがかけられても、無実を実証する事が出来るので安心です。
しかし、カメラを確認するまでは疑われたままというのも納得がいきませんよね。
そんな事に初めからならない様に、巡回の時に気を付ければよいのです。
音が鳴っているモノに不用意に近づくからいけないのです。
もし、ATMコーナーで警告音が鳴っているのを発見したのならまず初めに
「警備室へ無線で報告する」
これに尽きます。
一人で勝手に行動するから解決できるものも出来なくなるのです。
何か異常があったのなら、まずは離れた位置から観察してそのことを警備室へ報告し指示を仰げばよいのです。
情報を共有し、行動を上司に委ねる事で自分自身の責任は和らぎます。
特に次の行動で責任が発生するような場面では「報告・相談」は絶対です。
警備室へ報告すればその時点で防犯カメラの確認もしてくれるかもしれませんし、応援者を派遣してくれる場合もあります。
お金に関する事は拾得物と同じで、一人で対処してはいけません。
必ず複数人で確認し、不正をしていないという事をアピールしなければならないのです。
これをするかしないかで、自分一人で不必要な責任を負う事ななくなるでしょう。
警備員は隊で行動しています。
どんなトラブルも、同僚と情報共有して対応すれば、一人では出来なかった問題も解決できるでしょう。
特にお金の絡んだ対応はトラブルになり易いので、ATMコーナなどの巡回をする時はそういったリスクがあると肝に銘じて見回る様にしましょう。