先日、新人警備員に対してまだ教えていない業務があったので、先輩警備員に指導するよう伝えました。しかしその後「〇〇は教えた?」と聞くと「ああ、それは説明していません」という返答。何の為に指導を任せたのか。これでもう一度改めて説明する人と聞く人も時間の無駄です。そして、一番問題なのはまともに指導出来なかった使えない先輩警備員です。
新人警備員を指導するのは先輩警備員
新人警備員が現場に来た時、そこでの仕事の指導をするのは現場にいる警備員です。
ほとんどの警備会社は、営業所と現場の関係で営業所で新任研修をしていただいた講師の方は、現場での仕事までは把握していません。
その為、現場に配属されてからの業務に関しては、そこで勤務している警備員さんがするのです。
そしてこれは現場にもよるのですが、新人警備員さんを指導するのは隊長もしくは隊長が信頼している警備員さんがするのです。
私の管理している現場では、新人警備員を指導する事で指導する側の警備員さん当人も、正しい業務を復習できる良い機会なので、仕事に対して信頼できる警備員さんを指名して指導してもらっています。
指導が上手い人と下手な人がいる
ここで一つ注意することがあって、仕事ができる警備員さんと指導が上手い警備員さんは別だという事です。
私も最近それに気が付いて、今後の指導する警備員さんについて考え直す必要があるのかもしれない、と思うようになりました。
そう、警備員さんの中には教えるのが上手い人と、下手な人がいるという事です。
最近も似たようなことを経験しまして、普段の業務ではその先輩警備員は自分の仕事は特に問題もなくできているのですが、先日その業務を新人警備員さんに指導させたら、説明しきれていなかった事があったのです。
自分が普段する時には出来ているのに、新人さんに説明する時には、その細部まで説明していないのです。
その業務をする時に、注意する点がいくつか有るのに、それを説明しなかったために新人警備員さんがミスをしてしまったという事です。
後で、指導をした警備員さんに
「〇〇は説明したの」
と聞くと
「ああ、忘れていました」
という返事が返ってきたのです。
普段はその仕事を何気なくしている人でも、初めて聞く人にとっては説明しておかないとできるわけありませんよね。
この先輩警備員さんは
「知らないとミスをしてしまうかもしれない」
という機転が利かなかったのです。
ちなみにこの先輩警備員さんは、警備歴5年以上のウチで云う所のベテランと呼ばれる警備員さんです。
そんな人でも、自分はちゃんと仕事ができるからと「人に対しても上手く指導出来るとは限らない」という事です。
まあ、指導した警備員さんに関しては、通常の仕事でもたまに「抜けている」事もあるので絶大な信頼があったかと言えばウソになりますが・・。
そうかと思えば、警備歴3年以下の警備員さんでも、注意点を含めた細部にまで指導できるという頼りになる人もいるのです。
この辺りは、いかに相手の事を考えて丁寧に指導できるのか、という技術が問われる事だと思います。
指導させても結局二度手間になる
新人警備員さんに細部まで指導出来なかった事で、同じ先輩警備員さんにその足りない説明を再度改めてさせました。
本来なら、初めの指導で細かく説明しておけば済んだのに、別の時間を設けて説明する羽目になったのです。
1回で済んだ指導を2度時間を取らされた新人警備員さんもかわいそうな話です。
その注意点を聞かされなかった事で、大した内容ではなかったのですが、ほかの隊員さんから仕事にミスがあったと指摘されるのですから。
本人からしたら
「いえ、それは聞いていません」
と言い訳の様に答えるしかないですからね。
注意点まで説明しないので、指導を受けた新人警備員さんにとっては迷惑な話です。
そういう意味では、誰かに何かを伝える時
「ここまで説明しないと伝わらないかも」
という事まで考えられる人が指導する立場になる必要があります。
今回は、警備歴が長いからと、ちゃんと指導できるだろうと思い込んでいた私にも原因があるかもしれません。
以前の現場でも、似たような「警備歴が長くても頼りにならない」というポンコツ高齢警備員がいましたが、今回はそれに似た印象を受けました。
最後まで任せられる警備員と実は頼りにならなかった警備員。
彼らの違いは「ここまで伝えないと理解できないかも」という思いやりがあるかどうかだと思います。