施設警備員が走ってはいけない理由

今の現場で館内を走る事はまずありません。基本的に施設警備員は建物内で走る事はご法度です。何故かというと「お客さんが何が起きたのかと驚く」からです。なので緊急事態なら走っても良いといえますが、現場によって意見は変わります。

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警備員が走る時は緊急事態が発生した時

施設警備員として初めて勤務した当初、先輩警備員から

「館内は決して走ってはいけない」

という指導を受けました。

 

これを聞いた時、確かに狭い通路で走ったらお客さんにぶつかるからそうだろうな、と単純に思っていましたが、よくよく話を聞くと

 

「警備員が走っていると、何が重大な事でも起こったと勘違いされるから」

 

と聞き、なるほどと思いました。

普段は歩いて館内を巡回している警備員が、館内を走っていたら何事かと思われるかもしれません。

そして、そこから必要の無い騒ぎが起こるかもしれないのです。

 

最近では空港で、大きな音がしただけで「発砲」と勘違いして多くの客がパニックを起こして逃げだす事があったり、電車内で業務用の包丁を落としただけで、ニュースになる様な事がありました。

内容を軽く聞き流しただけなので、詳細が部分的に間違っているかもしれませんが、要するに

 

「事件性が無くても勘違いでパニックに陥る事はある」

 

という事です。

警備員が事件性もないのにむやみに館内を走って移動し、勘違いをしたお客様がケガをする可能性もあるという事です。

そんな事もあり、警備員は通常緊急性が無ければ館内を走って移動する事が無いよう指導されているのです。

防災訓練で走った事があるが

警備員は緊急事態でなければ、館内を走ってはいけないと指導されている中、過去に防災訓練で現場へ走って急行する、という訓練をしました。

防災センターから現場まで、設備担当の若い担当者と一緒に現場へ行きました。

 

発報してから指示を受け、現場へ向かうまで走っていったらどのくらいかかるのか計測したのです。

当時はまだ今よりも若かったですが、それでも日ごろからの運動は皆無です。

足がもつれそうになりながら、私よりも若い設備担当者と横並びで掛けていきました。

 

所要時間は忘れましたが、あの頃館内を走った唯一の瞬間です。

警備員として館内を走った事が無いという事は、勤務している間

 

「走る必要のある緊急事態が発生していない」

 

という事にもなります。まあこれは当施設としても良い事なのですが、現場まで走った私としてはよろしくない事が起きました。

翌日から暫くの間、激しい筋肉痛になったのです。

日頃から使っていない筋肉を短時間に激しく酷使した為に、肉離れでも起こしたような筋肉痛になりました。

 

これは明らかに日頃からの運動不足である証拠です。

ただ走っただけで筋肉痛になるなんて、若い頃にはなった事がありません。

年齢によるものも有るかもしれませんが、いかに警備員が日ごろから動く機会が少ないか、という事を痛感しました。

 

自分の反省点として学んだことともう一つ

「館内を走るという事は危険な事だ」

と思いました。

それは、走るとお客様にぶつかるという事です。

緊急時でも走ったらお客さんとぶつかるよ

防災センターから現場まで走った時、順路はもちろん店内です

緊急時に現場まで走る時、その通路には多くの人、要するにお客様が歩いています。

 

防災センターから現場までの間は、何事も発生していないので、お客様は何事も無く通路の真ん中を歩いているはずです。

そこを警備員が目的地までダッシュで走るので、通路を歩いている人を避けて走るのは至難の業です。

 

「どけどけーっ!」

 

なんて偉そうに叫びながら走る訳にも行かないので、もし実際に緊急事態で走って現場まで急行する時はどうするのか疑問に思いました。

それこそ

「すみません、緊急です、道を開けてください!」

なんて声でも出さないと、とても走って現場まで行けないでしょう。

 

施設警備員として緊急事態に遭遇しないのが一番理想ですが、万が一緊急対応に迫られた時、どのような行動をするのかという事を細部まで考えておく必要があるのかもしれませんね。

 

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