施設警備の勤務先でエスカレーターのある現場とない現場があると思います。エスカレーターのある現場で勤務する時、そこの現場の規則で乗って良い所とダメな所があると思います。エレベーターと同じ理屈だと思いますが、なぜダメなのでしょうか。
警備員はエスカレーターに乗ってはいけない
警備員として勤務する時、エスカレーターやエレベータのある現場は、設備の管理をする意味として、警備員も協力している所が多いと思います。
来客される方が利用する為に、従業員や関係者が乗るのが禁止されているのは理屈として分かります。
しかし、お客様優先だから警備員は乗ってはいけない、しかし設備不良が無いか注意はしておけ、なんて言われても無理な話です。
エスカレーターやエレベーターは専門の業者でもない限り、パッと見ただけでどこが悪いか何が悪いかなんて分かりっこありませんよね。
なので、設備の安全を確認するためにも実際に乗るしかありません。
エレベーターは定員制限があり、警備員のせいで乗れないお客様が出てしまう事を考えると、中々営業中に点検と称して利用する事は難しいですが、エスカレーターであればそれほど周りに迷惑をかける事無く乗れるので、多くの施設警備の現場で警備員が正常作動確認として巡回時に利用しています。
正常作動の確認として乗るなら問題なし
施設警備員さんが、店内巡回時に正常作動確認の為にエスカレーターに乗る事があります。
事情を知らないお客様からすると
「警備員がエスカレーターに乗るなんて生意気だ、階段を使え」
なんていう声が聞こえてきそうですが、あれは警備員も仕事で乗っているのです。もっともその警備員自信が、正常作動確認の為に乗っているという自覚も無く、ただ上下階の移動の為に利用している乗り方をしていては何の意味もありません。
その為エスカレーターを利用する時に、ボケーっと立っているだけでなく踏板や手すりなど、また異音がしないかなどの異常が無いかちゃんと確認しながら乗る様にしたいですね。
現場によっては警備員が携帯している巡回キーの中に、エスカレーターの操作キーも含まれている場合もあります。
鍵を持っている、という事はその設備も警備員が管理している、という事を理解しておかなければなりません。
店内巡回へ行っていた時間にエスカレーターが故障しているのに気づかなかった、なんて事になると巡回の何を見て来た、とお叱りを受けるかもしれませんよ。
一般の利用客が事故に巻き込まれない様に
警備員が巡回中にエスカレーターやエレベーターの作動確認をするのは仕事の一つになっているからですが、そもそもそれを一番多く利用しているのは、来店されているお客様です。
せっかく楽しく買い物に来ているのに、エスカレーターが故障して転倒してけがをした、なんて事になったら楽しかった買い物が一気に冷めてしまいます。
施設側もお客様にけがをさせて迷惑を掛けてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいます。
しかも、この設備の異常はもしかしたら防ぐ事が出来たかもしれないとなると、それほど悔しい事は無いですよね。
この防げたかもしれないアクションを起こせるのは警備員なのです。
店内巡回中に警備員が、正常作動確認を丁寧におこない、少しでも以上に気づけていたら緊急停止をさせて、誰にも被害が及ばない様に出来たかもしれないのです。
警備員という設備とは関係のなさそうな仕事ですが、クライアントから設備の管理も任されているのなら、こういった些細な異常にも気づけるようになり、大事に至る前に報告し対応してもらえるような行動が取れる様になりたいですね。
毎日仕事で確認の為に利用していると、ある時いつもとは違う挙動に気づける事があると思います。
「まあ、大した事ないだろう」
なんてたかを括って放っておくといつの日か大事故になるかもしれませんよ。
何もなければそれで良いのですから、何か気付いたら放っておかないですぐに報告するようにしましょう。