警備員の仕事を学生のアルバイトのような感覚で働いている様な者がいます。クライアントがいる時点で先方に迷惑がかかる様な事をすると社会的に問題になるは当たり前です。自分が仕事に出るであろう当日に、電話1本で「休みます」と連絡をいれると、同僚の警備員はおろかクライアントにも迷惑をかけている事に気づかないのでしょうか。
当日に休むと言われても代わりは居ない
今まで警備員として勤務してきて、様々な現場でドタキャンをする者はいました。
その者が出勤するはずだったであろう当日の朝に、警備室へ電話をかけてきて
「体調が悪いので休ませてください」
と伝えてきます。
これが今まで欠勤した事の無い様な人なら話は別ですが、今までこういった連絡をしてきた警備員は「欠勤常習者」ばかりです。
半年に数回、酷い常習者は1か月に数回ドタキャンします。
普通こんなに何度も欠勤するという事は、体に何らかの異常がみられる可能性もあるので
「一度病院へ行って精密検査を受けて来い」
と言われてもおかしくありません。
傍から見ると、仕事に行くのが嫌か、寝坊して間に合わないから仮病を使ったかと疑われても仕方ありません。
そして、警備員がドタキャンをした時、「単に一人休み」という訳にはいかないのです。
ここでも散々お話ししてきましたが、誰かが休むという事は誰か代わりの人が仕事に出なければならないのです。
当日の朝に欠勤の連絡を受けた時点で、他の警備員が仕事に出てくるよう手配しなければならないのです。
例えば自分が休みの日、しかも早朝の時間帯に電話が鳴り
「悪い、〇〇が仕事休んだから今から出てきてもらえないか」
と言われて喜んで仕事に行く人はそう居ないでしょう。
せっかくの休みの日、遅くまで寝ていられると思ったのに早朝に起こされて、しかも今から仕事に出て来い、なんて言われて断らなかったにしても定時には間に合わないかもしれません。
警備員の仕事というのは、誰かが代わりに出勤しなければいけない仕組みなので、休む方は簡単でもそれをカバーする側は相当な苦労があるのです。
被害を受けるのは当直勤務明けの隊員
仕事が休みの人へ連絡が言っても、必ず仕事に出られるとは限りません。
休みの日に予定を入れている人も多く、予定の内容によっては用事をキャンセルする事が不可能な人もいます。
自分の休みの日に予定を入れるのは当然なので、その予定が例えキャンセルできるものだったとしても、急な仕事が入ったからと云ってキャンセルしたくないという気持ちも十分わかります。
休みの予定だった人が捕まらないとどうなるかというと、もうお分かりだと思いますが、その日下番する予定だった当直勤務者へ声がかかるのです。
私も過去、下番予定だったのがそのまま仕事になった事が何度もあり、欠勤常習者に対しては良い印象を持っていません。
嫌だと無視して帰る事も出来ましたが、当時の同僚たちとはお互い協力しつつ頑張っていたので、その時自分が帰ってしまうと同僚に負担を強いる事になるという事で、しぶしぶ居残りをしました。
同僚も欠勤常習者に泣かされていた身なので、お互い「今回は自分が残る」と代わる代わる残ったものです。
こんなやり取りをしながら、当日に電話一本で休んでいた欠勤常習者はどれだけ同僚に迷惑をかけていたのか分かっているのでしょうか。
自分のポストに責任を持て
警備員の仕事をアルバイトとして雇われている人もいるかもしれませんが、いくらアルバイトだからと言って、気分で仕事を休んで良いわけではありません。
他の仕事と違い
「欠勤があって一人少ない状態で仕事を回す」
とはいかないのです。
誰か一人でも欠けるのなら、代わりに誰かが仕事に出なければなりません。
その代わりを手配するのがどれだけ大変な事なのか、欠勤常習者は分かっていないと思います。
いつも自分が休む立場なので、他の人が休んだ時にどれだけ大変なのか経験した事が無いのでしょう。
今の現場でも、欠勤の連絡をして来る者が居ます
「そんなに休む位なら辞めちまえ」
と心の中で叫んでいます。
今のご時世、実際に本人に言うわけにはいきませんからね。
一昔前の警備業界なら「辞めちまえ」と言えていたのか分かりませんが、そう言えていた昔が羨ましく思えてしまいます。