施設警備員は出入管理という業務があります。施設の入り口で人の出入りを管理する仕事です。この業務は現場にもよりますが、一定時間で交代しています。そしてその交代した時に、それまでにあった重要な出来事を引き継ぐ事もしています。その時の引継ぎの内容が、現場によっても異なります。必要な事は当然の事、ヒマすぎる現場では必要のない事まで伝達したりととても無駄な事もしているのです。
出入管理の引継ぎの申し送り
施設警備の現場では出入管理業務があり、時間ごとで相勤者と交代しています。
交代する時に、相勤者が出入管理業務をしていた時に、交代した警備員さんも情報を把握していないといけない様な事柄を「引継ぎの申し送り」として伝えなければなりません。
これが
「引継ぎに必要な事柄」
となっています。
クライアントから受付の場でやるべき指示が出ているだとか、いつもとは異なる業務をしなければならないだとか、毎日行っている業務とは違う対応などがある時に、交代する警備員さんに伝えておかなければならない事を伝えるのです。
しかし、現場によってはこの引継ぎがいい加減な所もあり、特に今勤務しているヒマな現場では、それほど引き継ぐ必要のある出来事はありません。
そうするとどうなるのかというと
「受付簿にある人の出入りがあった事まで伝える様になる」
のです。
これは大型商業施設勤務を経験している者からすると「意味の無い事」と映ります。
大型商業施設では、出入管理の受付場に受付簿が何冊も並べられており、毎時間ごとに何人もの従業員や関係者が記入しては出入りをしています。
そう、これは受付簿で管理しているので、わざわざ引継ぎの時にする話でもありませんし、その事を引継ぎで伝えようとすると、数分しかない引継ぎの時間内ではとても伝えきれません。
記入される事でもう既に管理出来ているので、次の警備員さんに伝える事ではないのです。
ですが、ヒマな現場では受付簿に記載されている人数は1~2人程度です。
そして他に伝える事も無いので、以前からこの1~2人の入館した事を引継ぎで話すようになっていました。
まあ、現場にいる隊員さんが全員この無駄な引継ぎをしていたわけではないのですが、仕事を真面目にしているつもりの隊員さんは、正しい事と思って引継ぎの時に丁寧に説明してくれていました。
私はこの引継ぎが以前から「必要のない行為」と思っていたので、その無駄な引継ぎをしている隊員さんに「異常なし」だけで良いよと指導したのです。
人の出入りの事まで伝える
別に受付簿に記入する事で人の出入りは管理で来ているので、わざわざ引継ぎの時に説明する必要はありません。
その様な行動をする警備員さんは、大型商業施設の出入管理業務を経験した事の無い人で、今の現場しか知りません。
きっと大型商業施設の出入管理を見れば、いかに意味の無い引継ぎをしていたと気づく事でしょう。
1~2人程度なら引継ぎで「〇〇会社の〇〇さんが入館中です」と言えるでしょうが、数十人もの記載がされている受付簿の全員の名前を伝える事は不可能でしょう。
それよりも、いつもとは違う内容の出来事や、出入管理での特別な対応が発生している様な事の方を引き継ぐ事の方が重要です。
それらの出来事はどんな現場であっても、そうそうあるものでもありませんし、もしそのような特別な引継ぎ事項が無いのであれば
「異常ありません」
の一言だけで良いのです。どうやら彼らを見ていると「何かを伝えないといけない」という状態で無理に伝えている様な気がしないでもないんですよね。
現場によって引き継ぐ内容の重要度は異なる
施設警備の現場によっては、受付簿に記載されている入館者を引継ぎの時に伝えなければならない所もある事でしょう。
施設の現場によっては、それが規則になっている所もあると思います。
そう、現場ごとで出入管理の引継ぎ内容は異なるのです。
そうなると現場によっては、一見無駄に見えた受付簿に記載されている入館者でも、引継ぎの時でも申し送りをする意味があるという事です。
一応、今までの現場では、受付簿に記載されている入館者を、引継ぎの時にわざわざ申し送りを必要とする所はありません。
自分の勤務する現場が、出入管理の引継ぎをする時に、何を伝える必要があるのか、という事をまずは理解して無駄な申し送りをする事の無い様に気を付ける必要があります。
無駄な引継ぎをして他の隊員さんから顰蹙を買うのはまだ良いですが、必要な引継ぎをせずに後で問題になるのはぜひ避けたいですからね。