施設警備の現場では、夜間に清掃作業が毎日入る所があります。商業施設はその典型で閉店後と同時に清掃業者の人たちが何人も入館してきます。中にはモップを使ったり中には清掃用のカートに乗って床を掃除しています。そんなある日、清掃道具がテナントの商品にあたって壊してしまった事がありました。
夜間作業は毎日入っている
商業施設では閉店時に出勤してくる人が居ます。
閉店して従業員やお客様はみなお店を出ていくのに、入れ替わりでお店に入ってきます。
そう、夜間清掃の従業員さん達です。
彼らは施設が閉店する時に出勤し、誰もいなくなった館内を清掃するのです。
清掃時間は施設にもよりますが、当時の現場では2時間の作業となります。
施設では完全閉館時間が決まっており、その時間を過ぎると館内に閉じ込めとなるのです。
その為、この時間までに清掃作業を終わらせ、退館します。
館内の清掃は主に床の清掃なのですが、モップやカートでの清掃時にテナントの境界線ギリギリまで清掃した際に、商品をひっかけてしまって壊してしまった事がありました。
テナントは通路ギリギリまで商品を置く
通路とテナントの境界線は段差もなく、お店の床と共用通路の床で見分けられるようになっています。
清掃業者もその床に沿ってモップ掛けをすればよいのですが、ごくまれにテナント側がその境界線ギリギリのところまでお店の商品を陳列している時があります。
商品の陳列はその日によって変わるようで、昨日までは何も置いてなかったのに今日はギリギリまで陳列しているなんて事もざらです。
そんな事を知らない清掃業者の人は、いつもの様に真っすぐモップ掛けをしていると
「ガシャーン」
と、お店の商品をモップで引っ掛けて壊してしまいました。
すぐさま、防災センターへ清掃の責任者がやってきて、商品を壊してしまった事を報告してきます。
防災センターからは夜間の細密巡回をしている警備員へ無線がとび、細密巡回を一時中断して現場へ急行します。
そこには、テナントから通路側へ出た壊れた商品が落ちていて、当事者の清掃業者の人が申し訳なさそうに立っています。
まあ、やってしまったものは仕方が無いので、壊れた商品をテナント側へ寄せて、引き続き清掃業務に戻ってもらいます。
この後、警備員は警備報告書へ事の顛末を記載し、翌朝報告するのです。
この事案の対応は今まで2回しか経験していません。
清掃業者の人も、こういった出来事がある事をよく承知しているので、普段から清掃員たちにも指導しているようです。
しかし、何年かにこの様な事故は発生してしまうので、警備員としても対応に当たらざるを得ません。
しかし、これは他人事ではない事を覚えておかなければなりません。
もちろん警備員も夜間巡回時に気を付けよ
施設警備員もテナントさんの商品を壊してしまう可能性が十分あります。
警備員は、夜間の細密巡回をする際にテナントの中に入る事があるからです。
昼間の巡回ではテナントの中に入る事は殆どありませんが、夜間の巡回ではテナントに入る事もあるのです。
全てのテナントへ入る訳ではありませんが、テナント側がお店の中まで巡回を希望する所もあるので、警備員はその時だけテナント内に入るのです。
プライベートでさえ立ち入らない様なテナントに入るのは、ある意味新鮮で興味深い事ではあるのですが、小物がたくさん置いてある様なテナントへ入る時は細心の注が必要です。
ただでさえ暗いテナント内を懐中電灯一つで見回るのですから、装備品をたくさん身に付けた警備員が歩くのには危険です。
中にはお店の電気を付けても良い所もありますが、危険なのには変わりないですね。
そんな危険なテナント内を巡回して、商品を壊した事は無いですが、万が一壊してしまった場合は、先ほどの清掃員の人の時と同じように正直に申告しましょう。
お店の人は商品の事を我々が思う以上に把握しています。
先日から小物一つ場所が変わっても気づくことでしょう。
中にはお店に防犯カメラがある所もあるでしょうから、何かやらかしても直ぐに分かってしまうでしょう。
警備員がお店の商品を壊してしまうなんて行為はとても恥ずかしい事ですが、壊してしまってそれを隠匿する方がもっとよろしくない事です。
そもそも商品を壊してしまう事の無いよう、テナントに入る時は細心の注意を払って巡回しましょう。