施設警備員なのにポストによっては、巡回業務も無ければ火気点検の経験も無いので、警備員としては中途半端な経験しか積めない現場もあります。本来なら一通りの業務を経験させてあげたいのですが、日勤や夜勤など固定の勤務しか入らないと特定の業務しか行わず、他所では通用しない警備員に育ってしまうので、可哀そうともいえるのです。
施設警備員として一人前になるには
施設警備員として勤務する時、非常に多くの業務を身に付ける事になります。
出入管理業務や巡回における火気点検、鍵の貸出しに施設内の設備の操作方法など、現場によって異なるので挙げたらキリがありません。
そんな施設警備員の仕事ですが、大勢の警備員さんと勤務する時、勤務表には色々なポストの仕事が割り当てられています。
日勤や夜勤、当直勤務などそのポストに応じた業務が振り分けられています。
このポストによっては、その施設で施設警備員として働くすべての業務を行う訳ではありません。
例えば、日勤しか入った事のない警備員さんだと、夜勤の人が行っている業務は経験する事は出来ませんし、また夜勤しか入っていない人の場合も日勤の仕事は把握していません。
この様に、特定のポストしか経験していない警備員さんは、その施設で勤務する警備員としての全ての業務が身に付いているわけではないのです。
その施設で警備員として一人前になるには、あらゆるポストの勤務に入るか、あらゆる業務を行っているともいえる「当直勤務」の仕事をするしかないのです。
毎日同じ仕事に入るデメリット
今までの現場で、特定のポストの仕事しかしていない警備員さんというのは実際に居ました。
この場合、全ての業務を覚える事の出来る「当直勤務」に入っていなかった警備員さんです。
警備員といってもピンからキリまで幅広い人材がおり、中には多くの仕事を覚えきれない人や、コミュニケーション能力が高くなく人前で仕事をするのが苦手な人などがいます。
基本的に当直勤務の場合は、あらゆる業務を覚える事は出来ますが、その業務量は他のポストよりも多く、また人と接する機会も多くなります。
現場の責任者や会社が「この人には無理だな」と判断した時、余り人と関わりを持たない夜勤の仕事に振ったり、昼間しか仕事が出来ない理由のある人は日勤の仕事しかできなかったりと、その現場で警備員としてすべての業務に携われなくなってしまいます。
毎日同じポストの仕事しか入っていない、そしてそのポストが警備員としてすべての業務を実施しないとなると、巡回をした事が無い、警備員なのに建物内の事に詳しくない、という施設警備員が誕生してしまうのです。
全ての業務を経験するには
せっかく警備員になったのだから、配属先の警備員としての業務を全て行い、クライアントから頼られる警備員になりたい、と思う人もいるでしょう。
頼られるかどうかは別にして、せっかくその施設に配属したのであれば、警備員として全ての業務はぜひ覚えて欲しいと思います。
一人でも全ての業務を身に付けている警備員さんが増えれば、同僚と協力して業務を助け合う事も出来ますし、仕事の事で改善する事も出来るでしょう。
悲しいのは、同じ職場で働いているのに
「あの事務所の部屋を巡回した時に〇〇がさぁ・・」
という会話をしても、巡回した事のない警備員さんには話が通じませんし、どこかの部屋で何か問題が発生した時に、その都度説明をしないと理解されず対応が遅れてしまう可能性もあります。
その為、すべての業務を経験したい、と思う人はどうすれば良いのでしょうか。
それは
「今与えられている業務をミスする事なく続ける事です」
まあ、個人的な理由で特定のポストの仕事しかできない人は難しいですが、与えられた仕事を失敗する事無く日々こなしていれば、周りや隊長から仕事が認められ、今までとは別の新しいポストを与えられるかもしれません。
今担当しているポストもまともに出来ないのに、新しい仕事なんで任せられませんからね。
施設警備の現場には、その施設にたくさんある警備員の仕事の一部しか実施していない警備員さんは意外と居ます。
施設警備員として様々な仕事を任されて、警備員として一通りの仕事を身に付けたいと思っている人は、まずは今任されている仕事をミスする事無くやり遂げる事をおススメします。