どこの現場の勤務の時にもいました、自火報盤の操作が出来なさそうな警備員さん。もともと訓練などで操作を学ぶ機会が無く、資格を取りに行く機会も与えられず、それでも施設警備員として勤務している警備員さんは意外と多いのです。施設警備員ならば、自火報盤の操作位は身に付けておいて欲しいので、学ぶ機会があるのなら積極的に参加しましょう。
火災訓練を毎月していた現場
警備会社や現場によって様々ですが、商業施設に勤務していた当時は毎月、防災センター内で火災訓練をしていました。
まあ、設備のクライアントから警備員の緊急対応能力を問われて、訓練をしていたのではないかと思われますが、実際火災などの緊急時に自火報盤を操作出来る様になっていなければならないので、必要な事ではあります。
10人近くいる警備員が、朝早くに出勤してきて実際に煙感知器を発報させ館内放送などで誘導を促す訓練です。
施設警備の2級の資格試験の時に行う実技試験と同じ工程を、実際に発報させて操作するので本格的です。
この訓練は、一人でも多くの警備員が操作に熟知していれば、いつ緊急事案が発生しても誰でも慌てる事無く同じ様に操作できるので意義のある訓練です。
2級の資格を取得している者はそれなりに理解できていますが、その経験が無い警備員にとっては非常に役立つ訓練となります。
まあ、警備員の中にはポンコツ警備員さんもいるので、みな同じレベルにまで到達する事はなかなか難しいかもしれませんが、そんなポンコツ警備員でも資格を受けに行かなくても、2級の資格を取る時の技術を学べるので良い機会となっています。
訓練に参加しない警備員
毎月訓練をするにあたって、どうしても受ける事の出来ない警備員さんもいました。
ポストによっては訓練の時間も業務中の為、訓練に参加できない警備員さんもいます。
警備員の中には「この仕事しかできない」というポンコツ警備員もおり、自火報盤を触る様なポストに就く事は無いので、訓練させるよりもその間も業務に就いていたりするのです。
一見仲間外れにされている様にも見えますが、本人も
「あんな仕事やりたくない」
というクズっぷりな発言をしていたので、特にどちら側も大きな問題にはならなかった様です。
それ以外のほとんどの警備員さんは自火報盤を操作する訓練を受けていたので、みんな四苦八苦しながらマイクを握って館内放送をしていました。
操作をしなくても良い時間帯の勤務
自火報盤の火災訓練をしている最中は、施設はまだ開店前なので来店客はいませんが、テナントなどの従業員は続々と出勤している最中です。
その為、館内放送はお客さんはいないものの、従業員が開店準備などをしているので放送を聞いている人はいます。
なので、館内放送をする時はみな多少緊張しながら放送していました。
施設はまだ開店まではあるのですが従業員が入館しており、出入管理の受付や場所によっては開店準備で警備員も駆り出されていました。
その為、警備員も全員が訓練に参加できるわけではなく、特定の警備員や資格を取得している警備員などは訓練から除外されていたのです。
私も2級の資格を取得してからは「訓練はもう大丈夫だろう」という事で毎回訓練に参加させられる事なく、通常の業務の人員側として仕事をしていました。
館内を歩いていると、同僚の館内放送の声が聞こえてきて
「ああ、緊張しているなぁ」
とほのぼのと聞いていたものです。
そんな火災訓練をしていた現場とは違い、他の施設の現場ではこういった訓練をしていません。警備会社が変われば、また現場が変われば訓練も一切なく
「この警備員さん絶対に自火報盤の操作は出来ないだろうな」
という人がちらほらいます。
現場によっては自火報盤の操作は設備の人がするもの、という事になっており警備員はノータッチな所もあるのです。
そんな現場は楽で羨ましいと感じるかもしれませんが、こういった現場で仕事をした警備員さんは、よその現場へ行った時に絶対苦労します。
「なんだお前、自火報盤の仕組みも知らないのか」
と。
学べる機会が無いので仕方が無いのですが、もし学べる機会がある様な現場で勤務されている警備員さんは、その現場を移動するまでに自火報盤の仕組みや操作方法などを身に付けておいた方が良いですよ。