昔ながらの警備員さんだと、施設の電球交換までするイメージがあります。従業員から頼まれて対応しているのでしょうが、最近社内である現場に勤務する隊員さんが電球交換をしている事を知りました。そこには設備担当もちゃんと配置されているというのに。警備員は人の命と財産を守るのが仕事であって、建物を管理するのではないといいたいのです。
警備員が電球交換しても良い条件
これは現場にもよるので一概にどこも同じとは言えませんが、警備員は電球交換をする為の人員ではありません。
警備員を用務員のおじさんの様に何でもやる人だと勘違いしている人が多いです。
建物の管理も仕事の一つだから警備員もやるべき
などといった声も出てきそうですが、そもそも警備員は契約でやるべき仕事が決められているのです。
そういう事を知らない従業員や契約の事を把握していないクライアントの偉い人などが
「警備員さん、〇〇をやっておいてください」
と気軽に頼んでくるのです。
自分の所の社員であれば、業務の一つとしてやらせる事はあると思いますが、警備員となると委託先と契約内で〇〇の仕事を依頼すると明記されているのです。
そう、警備員は何か新しい仕事をさせるのであればちゃんと契約書を交わして金額を出さないといけないのです。
日頃から、従業員に頼まれて何でも軽くホイホイ受けていませんか。
それ、もし何か大きな事故が発生しても、委託先も警備会社も責任取ってくれませんよ。
従業員が困っていたから、だとかクライアントのお願いだから、などど勝手に受けてはいけません。
あなたは警備会社の契約を交わすほど偉い人ではないはずです。
ただの現場で勤務する警備員に過ぎません。
そんな警備員が電球交換をする場合は、ちゃんと契約書に「電球交換も含む」と書かれていれば警備員がやるべき仕事となるでしょう。
しかしそれだけではある意味不十分です。
契約に記載されていてもケガをしたら知らん顔
もし、電球交換が契約書に記載されていて、警備員がやるべき仕事だったとしても脚立を使用して電球の交換中に転落したとします。
補償をするのは誰でしょう。
余程クライアント側と警備会社側が保険の押し付け合いをするとは思えませんが、もしかしたらしょぼい警備会社の場合は、労災が降りないかもしれません。
電球交換は業務のうちの一つだが、ケガまでは関与しないなんて言い出すかもしれません。
もう、そんな警備会社は辞めてしまった方が良いかもしれませんが、中にはそんな警備会社もあるかもしれません。
大事な隊員が業務中にケガをしたのに何もしてくれないような会社は、それ以外の扱いもたかが知れています。
こういう時はむしろ、クライアントの方が心配してくれるかもしれません。
委託側に責任が無くても何とかしてあげたい、という姿勢は警備会社よりもまともな企業だなと思わされる事でしょう。
本当に警備員がやるべき仕事なのか
契約に電球交換が載っていたとしても、正直それって警備員がする事なの?と思ってしまいます。
そういう現場では設備・清掃・警備にかける経費が少なくて、色々な仕事を担当させてカバーしているのではないでしょうか。
警備員が設備の仕事もするし、清掃も担当させる。
これはもう用務員のおじさんと変わりありません。
こうすればわざわざ設備員や、清掃員を雇う事無くすべて警備員に任せられます。
基本的に設備員か警備員のどちらかに24時間常駐させて、全ての業務を任せるとこうなりますね。
設備員は「なぜ警備員のような仕事までさせるのか」と思うでいょうし、警備員は「なぜ設備の仕事までさせるのか」と思うでしょう。
そう、これは委託先が少しでも施設を管理する経費を上げない様にしている手段なのかもしれないのです。
いくら契約に記載されていても、こんなに色々させられる現場では働きたくは無いですね。
業務量と担当外の責任の負担が大きすぎます。
こういった現場は配属されればすぐに判断できるので、もしそんな現場で働く機会があったら、本当に自分に出来るかよく考えた方が良いかもしれませんね。