車で通勤している警備員は従業員専用駐車場に止めさせていただいていますが、駐車場を借りる以上、そこの規則に従わなければなりません。先日も車通勤の警備員の車が違反をしており、警備員が警備員の車を取り締まる事がありました。
車を止めるには規則を守る
駐車場の規則は現場ごとで異なります。
前の現場ではクライアントから駐車許可証を発行してもらい、車にその許可証を掲示していないと無許可での駐車となり違反車両の対象となります。
普段警備員が駐車場の巡回をする時も、その駐車許可証が掲示されているかどうかを見て回り、違反があればチェックします。
この様に、現場ごとで決められた規則があり、我々警備員も車を止めさせていただき、そして規則を守っています。
以前、車で通勤している警備員の車両に許可証が掲示されていないと巡回中の警備員さんから警備室へ連絡がありました。
その車の持ち主の警備員さんは、クライアントから車を止める許可をいただいており、許可証も発行されています。
しかし、その日たまたま許可証を掲示するのを忘れていたらしく、ぱっと見無許可の車両と同じ状態になっていました。
巡回していた警備員さんは、その車が仲間の警備員の車両である事に気づき、問答無用で違反車両とする前に警備室へ連絡してきたという訳です。
連絡を受けた私は、すぐその車両の持ち主の隊員へ
「許可証が掲示されていないから、このままだと違反車両になりますよ」
と伝えました。万が一車内に許可証があるのならすぐに車の所へ行き、許可証を掲示すればセーフだ、と教えたのです。
彼はすぐに車で行き、違反車両となる前に許可証を掲示しました。
まあ、このやり方は他の従業員から見た時に「ズルい」と取られてしまうかもしれませんので何度も出来る事ではないと思います。
違反チェックをする間に警備員へ連絡する
警備員は従業員の違反車両を取り締まる立場にあります。
今回の件は、その取り締まるべき警備員が規則を守れていない状態であったという恥ずかしい出来事です。
違反車両としてチェックした内容は、報告書としてクライアントに提出します。
その時、警備員が規則を守れていなかった、という出来事を見た時にクライアントから警備員や警備会社に対しての信頼が揺らいでしまいます。
巡回していた警備員さんは、我々警備員が規則を守っていなかったという報告をしてよい物かどうか、迷った挙句連絡してきたようです。
結果としては規則は破っていないという事になりましたが、なんとも言えない気持ちになったのは間違いありません。
警備員だからこそ守る
警備員は巡回時に規則を破っている人が居ないか見回るのが仕事です。
こういった仕事をしている以上、警備員本人が規則を守っていない、というのは従業員からしたら「取り締まる側が破っていいのか」というお叱りを受けるのは当然です。
その為にも、普段から隙を見せない様、気を遣う必要があります。
学校では「廊下を走らない」
社会では「信号を守る」
などと言った規則がある時に、それを取り締まる側の人間が違反していては、他人を取り締まる資格はありません。
毎日気を使いながら仕事をする、というのはなかなか大変な事ではありますが、警備員の仕事というのはこういった状況は意外にたくさんあるものです。