施設警備員は巡回業務のある現場も多く、施設内を歩いて見回るという業務のある仕事です。そんな巡回ですが普段自分の歩いているペースを気にして歩いていますか。また、他の警備員さんが巡回している場面を見た時、自分と他の警備員さんの歩くスピードを比較した事がありますか。巡回という本来の目的を考えた時、どのくらいのペースで歩いたら良いのか考えてみてはいかがでしょうか。
巡回の目的に合ったペースで歩く
施設警備員は巡回という契約先の施設内を歩く業務があります。
これらは通常、防犯や防災の為に施設内を歩いているのですが、それ以外には夜間に施設の戸締りや火元の確認の為に見回ったりしています。
そんな巡回の時に、自分がどのくらいのスピードで歩いたら良いのか、また他の警備員さんは自分と比べてどのくらいの速さで歩いているのか考えた事はあるでしょうか。
施設警備員として商業施設で勤務していた当時、70歳近い警備員さんが店内巡回をしているのを見かけた時、気づいた事がありました。
元から年高齢という事もあったかもしれませんが、歩くペースがものすごく遅かったのです。
言葉だけで歩くペースが早い遅いという表現は伝えにくいのですが、1秒に1歩踏み出すくらいの遅さといえば伝わるでしょうか。
その位ゆっくりとした足取りで店内を巡回していたのです。
他の警備員さんを見てもそこまでゆっくりとした足取りで歩いてはいませんでしたが、全体的にみなゆっくりと歩いていました。
日中に行う店内巡回は、防犯や防災を意識した巡回になります。
お店を利用されているお客様に何かあった時、近くにいる警備員に助けを求める事があるかもしれません。
そんな時に警備員が足早に歩いていては声を掛ける事も出来ません。
また、各テナントの前をゆっくりと歩く事で店内にいる悪さをしようとしていた人物に対しても牽制になりますし、警備員が不審者を発見する機会も生まれますね。
施設警備員は巡回時にゆっくり歩くという事はそれなりに意味があってゆっくり歩いているのです。
夜間巡回の歩き方
昼間の店内巡回は、周りのお客様に気を使った歩き方をする必要があります。
しかし、昼間の店内巡回とは変わって、夜中の細密巡回の時は店内にお客様はいません。
また時間によっては残業している従業員ですらいない事でしょう。
それならば無人の館内ではゆっくり歩く必要は無さそうですよね。
しかし、夜中の巡回ではその業務に合わせた歩き方があったりします。
夜中の巡回は主に戸締りや火元の確認などがメインとなっていますが、さらに
「不審者がいるかもしれない」
という警戒心を持って歩く必要があるのです。
ドタバタと足音を立て、更に周りにも気を配らず足早に歩いていたら、不審者から見たら隙だらけで襲い掛かられてしまうかもしれません。
夜間の巡回は周りを警戒しながら、万が一不審者が潜んでいても警備員が近づいてきた、と気づかれない様な歩き方をしなけばなりません。
また、昼間の店内巡回の時とは違って、夜間の巡回は自分が歩いているペースを他の人に見られる事がありません。
一応、夜間巡回の時間が決められているので、それに合わせた歩き方になってしまうかもしれませんが、周りを警戒した歩き方をしつつ与えられた時間内で見回れる様にする必要があります。
施設ごとで歩くスピードは変わるが
施設警備の現場は規模も違えば、巡回の時間も違います。
昼間は巡回の無い所もあれば、逆に昼間しか巡回しない所もあるでしょう。
現場によって巡回のやり方が違うので、その現場に合わせた歩き方になると思います。
しかし、どこの現場でも防犯や防災の為に歩いている事には違いはありません。
目的が同じなので、たとえ歩くスピードや見回る広さが変わっても見るべきものは同じです。
普段やるべき業務の方に夢中になって「歩く速度」というものは無意識になりがちですが、周りの警備員さんや自分自身の歩くスピードもたまには気にしてみてはいかがでしょうか。