警備員の資格は警備業務検定と呼ばれています。この資格を受けるにあたり総額で約5万円近くかかっています。この資格を受けるにあたりこの受講料を自分で出すのか、もしくは警備会社が出してくれるのかはそれぞれです。合格すれば資格は個人の物ですが、警備員の資格が活かされるのはその警備会社に所属している場合に限ります。その為、その警備会社に長年所属するのであれば、受講料を会社が出してくれるというのは別におかしい事でもないのです。
警備員の資格は配置基準の現場で役立つ
警備員の資格は国家資格です。
これは警備員になるまで私も知りませんでした。
そもそも、警備員に資格が有る事すら知らなかったくらいです。
そんな警備員の資格ですが、多くの場合は警備員になってから受けるモノで、直接検定を受けようとすると、車の免許を自動車学校を卒業せずに受けるのと同じくらい難易度が高いそうです。
警備員の資格の多くは、現場で配置基準と呼ばれる
「資格を持った警備員を配置しなければならない」
という現場で活躍する為のものです。
そんな特定の現場に欠かせない警備員の資格ですが、警備会社が配置基準の物件を持っているのなら、警備員にその資格を取らせなければなりません。
資格は個人が勝手に受講しに行けるものでは無く、警備会社を通してでしか受けられないからです。
受講料を出すのは個人か会社か
警備員が警備業務検定という資格を取得しようとした時、警備会社を通してでしか受講できません。
そして、配置基準のある現場へ資格を持った警備員を配属させるのもその警備会社です。
警備業務検定は、配置基準のある現場へ警備員を配属させる為のものなので、ある意味「警備会社にとって必要な物」ともいえます。
個人がよほどその現場で働きたい、というのであれば別ですが。
会社に必要な物であれば、資格を取得しに行かせる警備員に対して検定の受講料を出す、というのは別におかしい事でもありませんね。
しかし今まで経験してきた警備会社は、資格を取得するのに「個人が負担」させる会社と「会社が負担」する所と全く逆の対応でした。
世間の常識としては、個人が所有する資格は「個人が費用を出す」というのが当然だと思います。
会社帰属の資格なんてものが存在するのかどうか分かりませんが、会社所有の資格なら会社が出すのは当たり前ですよね。
そんな警備員の資格は「個人所有」の資格です。
配置基準の現場は警備会社が契約を結び、その後資格を持った警備員を配属させます。
資格を持っていないのであれば、配置基準の無い現場へ配属させれば良いのです。
会社都合で資格が必要な現場へ警備員を配属させるのであれば、資格を取得する為の受講料は「警備会社が負担」してくれるのは現場で働く警備員からすると有難い事です。
だからと言って会社側が受講料を出すのもデメリットがあります。
警備員の資格は、警備会社に入社してすぐにでも受講が可能です。
多くの警備会社が受講料を全額負担しているわけではないので、警備員の資格をただで取得したいと思ったら、受講料を全額負担してくれる警備会社へ一時的に入社する事で、試験をタダで受ける事も出来てしまいます。
会社側もそんな事は十分承知しているので、受講料を会社が負担している所はそれなりな条件を出していると思います。
試験だけ受けてさようなら、とはいかない様ですね。
長く所属するなら会社が出すべき
しかし、警備会社としては一人でも多くの資格を持った警備員さんを所属させたいと思っているのです。
その警備会社に資格を持った警備員が多いと、競合の会社よりも優秀な警備員が多い、という箔が就きます。
そうなると、競合の警備会社と物件の取り合いになった時
「弊社は資格保持者が〇〇人います」
と競合会社よりも有利に立てるのです。
資格を持っている警備員ときくと単純に「すごい」となりますからね。
しかし、入社したての新人警備員に手あたり次第受講させに行っても、合格するか分からない上に、合格したと思ったら速攻で退職される恐れもあります。
その為、会社としては色々な対策を講じたり、ある程度の在籍期間の長い警備員さんに対して受講させたりするのです。
在籍期間が長ければ、資格を取得させても直ぐには退職しないだろう、と新人よりは信頼できるでしょうからね。
警備員の資格は講習を毎月行っているわけではありません。
また、会社によって受講できる人数も制限があります。
そんな限られた開催日や人数を考慮して誰に受けに行かせるか、と会社側は悩んでいるのです。
その為、もし資格を受けに行く話を持ち掛けられたら、多くは期待されていると思って良いでしょう。
しっかり勉強して合格して欲しいですね。