外周巡回をしている時、それも夜間の外周巡回で建物周りで不審物を発見した事はありますか。梯子や車など、なぜこんな場所に・・という物が置いてある状況に遭遇した事はありませんか。しかも不審な物という基準ははっきり決まっておらず、その時の警備員の判断に委ねられている場合が多いのです。
ある日不審物を発見した
以前、外周巡回をしている時に建物の外回りに自転車が置いてありました。
その自転車は毎回そこに置いてあるわけでもなく、他の警備員さんは気づきませんでした。
気づきませんでしたと言っても、ただそこに置いてあるだけの自転車なので「これは不審物です」という決定的なものではありません。
いつもは置いてないが外見はただの自転車である。
盗難届の情報は入っていないが、持ち主は分からない。
これらを踏まえても、たまたまそこに置いてあるだけの自転車です。
結果は何の犯罪にも繋がらないただの自転車ではあったのですが、警備員として巡回する時に、この自転車を見た時に疑問を持てるか、そのまま気にも留めないかこの差は大きいです。
変化の無い日常から非日常に気づけ
外周巡回をする目的の一つに、不審物の発見があります。
建物周りを見回った時に、いつもとは違う何か変な物が置いてないかと見て回ります。
いつも何も変わらない巡回だからと、少しでも早く警備室へ戻りたいがために注意するべき物を見ずに帰っていませんか。
確かに警備員の仕事は毎日何も変わり映えしません。
しかしそれは何かあった時に対応する為にあるのです。
日々変化がない事が正常で、その正常を確認し異常を探すのです。
どうせいつもと一緒だから・・
これでは変化のない毎日から異常を探す事は出来ません。
今回見つけた自転車は、毎日の変化の無い景色の中では明らかに異質なものです。
外周巡回をして変化の無い退屈の毎日から飛び出した大きな異常なのです。
結果何の異常が無かったとしても、この大きな変化に反応できなかった事に反省しなければならないのです。
見逃すと大問題になる
ちょっとした変化に気づけない警備員は、警備員失格です。
それが何の犯罪に繋がらなかったとしても、気づけるかどうかの判断ではダメな警備員なのです。
今回は何の問題も無い出来事でしたが、これがもし侵入事案に繋がるような不審物で、警備員がそれに気づけなかったとしたら相当ヤバい事になります。
外周巡回もしているにもかかわらず、目の前を通り過ぎて「異常なし」としていたら、それはもう警備員としての存在意義はありませんよね。
最悪賠償問題にもなるかもしれませんし、巡回をした警備員本人は相当お叱りを受ける事になるでしょう。
警備員の仕事は、日々代わり映えの無い暇な仕事かもしれません。
しかし、それは異常が無い時の事であって、異常がある時にはそれに反応できなければなりません。
毎日何事もない平和な業務にマヒして異常な事柄に反応できなければ、そんな警備員は必要ありません。