警備員の仕事は止めておけ、という言葉を聞いた事が無いでしょうか。ネットなどで警備員の仕事について語られる時に、このセリフをよく聞きます。言葉通りに受け取って警備員の仕事を避けた人もいれば、噂に惑わされる事なく警備業界へ来た人もいるでしょう。現役の警備員としては、この言葉はどの様に感じているのでしょうか。
警備の仕事は止めておけ
警備の仕事は止めておけ、という言葉を10年以上前から聞いてきました。
自分自身が警備員になる前からこの言葉を耳にしていましたが、それでも今は警備員として働いています。
警備員という仕事はやらない方が良い、この言葉の真意がどこにあるのか分かりません。
今ではいろいろな意味が含まれているものとして使われていると思われます。
よく聞く説明としては
・普通の人がする仕事ではない
・社会のはみ出し者がする仕事
・一度始めたら辞められなくなる
この様に様々な理由が挙げられており、恐らくもっとたくさんの理由があるかと思います。
警備の仕事を辞めた方がいい、という理由の一つとして現役の警備員の視点から考えるとやはり
一度警備員の仕事をすると他の仕事が出来なくなる、というのが一番なのかなと思います。
警備の仕事から抜け出せない
警備員の仕事の多くが、単純な仕事だと言えます。
誰でもすぐに覚える事が出来、仕事自体それほど難しい事も求められていない。
覚える事が単純で、毎日の仕事もそれほど厳しいものでは無い
一度その仕事を始めてしまうと、警備以外の仕事に行く事は難しいでしょう。
周りに居る警備員さんでも、定年後の高齢警備員さんを除いて、警備員の仕事を辞めて一般企業へ行った、という人をほとんど見かけません。
若い年代の警備員さんは、警備員の仕事を始めると他の企業の大変さを知っているだけに、警備以外の仕事が出来なくなってしまうのです。
例え今の会社の待遇が悪くなったり、何か問題を起こして会社にいられなくなったとしても警備業から出ようとは思わなくなってしまう様です。
多くの警備員さんが転職したとしても、多くが他の警備会社へ行っただけで警備業界からは抜け出していないのが現状です。
まあ、新卒者以外の人が別の企業へ移籍しようとしても、よほど優秀でもない限り、中々採用してくれない、というのも警備業から抜け出せない理由の一つかもしれませんね。
極めれば立派な仕事となる
警備員なんて何も手に職が付かないから止めておけ、といわれる事もあります。
しかし、これは間違いでもあると思っています。
この様な発言をする人は、恐らく警備員の仕事を突き詰めていない様な人で、数年だけしか警備業界におらず、碌な経験をしていない人だと思います。
資格も取っていなければ、警備隊を管理した事も無い様な人ではないでしょうか。
その様な人は警備業という仕事を極める事もしておらず、浅い部分しか経験していないのに周りには、警備の仕事なんて、と言いふらしている可能性があります。
こんな人が警備員の事を語っても、何の説得力もありませんよね。
警備の仕事に限らず、どんな仕事でも極めれば人から一目置かれるでしょう。
そして、極めるその先は、会社を管理するほどにまで到達するかもしれません。
警備業界は、そうやって多くの人が社長になっている業界でもあります。
社長にまで上り詰めれば、もはや誰も警備員だと後ろ指を指す人は居ないでしょう。
誰でもそこまで到達できるわけではないかもしれませんが、その一歩手前までならいける人も多いと思います。
しかし、そこまで頑張って仕事をしようとする人が少なく、現場のぬるい仕事に浸かってしまう人が殆どだと思います。
警備の仕事は他の仕事と比べて、ラクな仕事をしてお金が貰える場合が多いです。
その為、一度落ちたら抜け出せない仕事、ととして認知されておりその注意喚起として「警備の仕事は止めておけ」といわれているのかもしれません。