不審者を不審者と見分けられる力は経験が無いと身に付かないという事が良く分かった

出入管理では施設に用のない人や関係者以外のモノを通さない為にあります。新人の警備員を見ていると、まだ勤務先の従業員の顔を覚えていないので、従業員なのか来客者なのか、という見分けがつきません。そして、不審者という絶対に通してはいけないような人物も見分けられていないのだという事が、トラブルを起こした事で分かりました。

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施設へ入る為の資格と必要性

施設警備員の出入管理の指導を受ける時に「資格と必要性」という言葉を聞くと思います。

これはその施設にやってきた人物が、その施設へ入る正当な理由(資格)があるのかという事です。

 

そこで勤務するテナントの従業員であったり、クライアントの従業員、またはクライアントへアポイントメントのある営業の方などです。

彼らはその施設の関係者しか通る事の出来ない通路を利用するのに正当な理由があり、警備員からその許可を受けて初めて入る事が出来るのです。

 

また、その資格があるにもかかわらず例えば真夜中に施設内へ入ろうとした時、警備員が「今この時間に施設へ入る必要があるのか」という確認をします。

お店も閉店して誰もいないのに、いくら施設へ入る資格があったとしても、明らかに怪しいと判断すると中へ入る事は出来ません。

 

これらを資格と必要性と言い、施設警備員は関係者が出入管理の受付場を通る際に一人ひとりを確認しているのです。

不審者がそれらしい格好をしているとは限らない

新人の警備員さんはこの出入管理業務を勤務する度に学んでいます。

まだだれがどの部署の従業員という事を把握しきれていないので、毎日顔を見て覚え数百人や数千人といった人を覚えるのです。

 

出入管理の受付場で一番気を遣う事はやはり

「不審者を入れない事」

これに限ります。

 

新人警備員さんはまだ全員の顔を覚えていないので、誰が不審者かそうでないのかという事は顔だけでは判断できません。

その為にも従業員用のパスがあると思いますが、全員所持しているわけでもないので、まだパスを貰っていない方の為に記入式の受付簿などがあります。

 

ここが一番注意する所で、記入式で受付をする人が従業員なのか不審者なのか見分けがつかないという事です。

いわゆる「資格」があるのかそうでないのかという点が見抜けないという事です。

 

従業員の顔をして記入してしまえば、入る事が出来てしまうのですが、これが経験のある警備員さんだと意外と気づくのです。

受付場に来た時の態度言動、後は勘としか言い様が無いのですが何となく

 

「あれ、この人何か怪しい」

 

と気に引っかかるのです。

これが新人さんだと経験が無いので見分けがつきません

ぱっと見の見た目では何も怪しくはないのですが、それ以外の点に気づけるかどうかなのです。

怪しい人物は見た目で怪しいとは限らないという事です。

 

そうなると新人さんは、マニュアル通りにパスを持っていない者は全員、受付簿に書かせるという行動をするしかなく、この事で従業員の偉い人がパスを持っていなかった時に、受付簿に記入するよう促しトラブルになった事がありました。

 

まあ、警備員として対応した行動に何も問題のある事ではなかったのですが、古株でもあるベテランの従業員に対して、パスを持っていなかった為に不正をして入ろうとした者と同じ様な扱いをした事で相手を怒らせてしまった事があります。

関係者とはいえ顔パスではいけない、というのは正しいルールですが、その人がどんな人かわかっていれば、もう少し違う対応が出来たのは間違いないですね。

 

そして不審者を不審者として見分ける力というのも、経験が無いと見分けられないものなのです。

出入管理の経験を重ねて見分ける力が付く

新人の警備員さんは、まず勤務先の従業員の顔を一人でも多く覚える必要があります。

これは何も顔パスで出入管理を通す為、というわけではなく関係者の顔を覚えておかないと、万が一関係者でない不審者がさも関係者かの様な顔をして通り過ぎようとした時に、しっかりと止められる様にする為です。

 

そして一人でも多くの関係者を見る事で、関係者不審者との違い見分けがつく力が身に付いてくるのです。

今まで過去に出入管理の仕事をしていて、不審者を中へ通してしまって大きな事故を起こされたという事はありませんが、関係のない者を通してしまった、という事は実際あります。

その時は大きな事故にはなりませんでしたが、警備員が関係者以外の者を通した、という事実は残ります。

 

いつでも怪しいと思われる人物は普通に出入管理にやって来る、という事は別に珍しい事ではありません。

流れ作業の様に来るものを碌な確認もせずに誰でも通していると、ある日大きな事故を起こす者入れてしまうかもしれませんので、しっかり目を光らせて業務をする必要があります。

 

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