警備員は現場で仕事をした時に、クライアントへ報告書を提出しています。これは毎回提出するもので、常駐警備などの施設でも毎日書いています。一人の現場なら記入は自分自身がしますが、施設警備など大勢の隊員が居る所では隊長などの責任者がまとめて書いています。しかし隊長以外の当直責任者の中でも相応しくない者もいるのです。
隊長でなくてもその日は責任者
施設警備の現場は警備報告書を書くのは隊長か、隊長が休みの日はその日の当直責任者が書いています。
当直責任者というのは、その日の隊を預かる者なのですが、これが現場によって責任の重さが変わります。
警備員の仕事量の多い現場や、現場の警備員に対して指示を出して何かをさせる事の多い所では隊長や当直責任者というのは結構大変なものです。
その点、暇な現場での勤務は隊長や当直責任者の仕事が余りありません。
特に指示を出す事も無ければ、各隊員さんに無線を飛ばして何かをさせるような事も無く一日が過ぎていきます。
過去に商業施設での勤務の時は、隊長からの指示で隊員を動かしているのを見てきましたが、別の暇な現場での勤務の時はこの違いに驚きました。
現場が暇なので隊員たちに指示を出して何かをさせる事が無く、上から指示が出るのではなく、皆で情報を共有するといった感じでした。
これが警備員にとって良い事なのか分かりませんが、隊に緊張感はありません。
ですが当直責任者としてたとえ小さな事であっても、何か決断しなければならない時に責務を全う出来なくなる恐れがあるのです。
責任者の自覚が有る者と無い者
今の現場は暇な現場です。
ヒマな現場なので、隊員に指示を出して行動させるという事が殆どありません。
それが理由か分かりませんが、当直責任者という自覚が無い隊員がいます。
商業施設の様な殺伐とした隊の経験が無い警備員さんが、暇な現場で施設警備員を始めると
「施設警備員の仕事はこんな程度か」
という判断をし、隊長や当直責任者の指示のもと行動する、という連帯行動が身に付きません。
責任者が責任者らしい行動をするという事が分かっている隊員さんは、当直責任者の勤務になっても暇な現場なりにそれらしい行動が取れますが、あまり経験の無い隊員さんが当直責任者になると、やるべき事を知らないのか、無責任から来るものなのか、職務を全う出来ていないのです。
当直責任者なので一応警備業務検定の資格をもっています。
資格保持者としての自覚や、隊員を指導する立場にあるはずなのに、当直責任者としての自覚が無い様に見えるのです。
そもそも責任者として相応しくない
資格を持っていても当直責任者としての責務を果たせない。
これは当直責任者としての仕事を任せられないのもそうですが、資格持ちとしても問題があります。
いくら暇な現場であったとしても、引継ぎの連絡や、簡単な業務ですが仕事もあります。
一般の隊員なら指示を受けて行動すればよいですが、当直責任者であればそれを指示できる行動力と、隊員が仕事を忘れていないか、など管理をする必要があります。
しかし、中にはそういった事の出来ない資格を持った警備員も居るのです。
人には向き不向きがあります。
警備員の資格は試験さえ通れば誰でも取得する事は出来ますが、人に指示を出し管理するという能力は資格を持っているからと言ってできる事ではありません。
「資格持ちが必ずしも責任者の仕事が出来るわけではない」
今の現場に配属になって、そういう隊員さんを見て痛感しました。
警備報告書一つとっても書き方がいい加減であったり、その日の出来事を全く把握していなかったり、教本に載っていない様なイレギュラーな出来事があると何もできないなど
「経験は資格よりも偉大である」
と毎回何かやらかす事にそう思います。
もともと「当直責任者」という事に自覚が無いのかもしれませんが、やはり施設警備員であれば一度は忙しい現場を経験して、隊長や当直責任者がどういった行動をしているのか学んでから資格を取るようにした方が、後で恥をかかないで済むと思います。