施設警備員の方の誰もが出入管理業務を上手く行えるわけではありません。前回も紹介しましたが、施設警備員と出入管理業務というのは切っても切れない業務であり、人とコミニュケーションを取りつつ対応するので、苦手な人も一定数います。そしてこの対応はなかなか上達する事も難しく、日々の業務でトラブルや失敗も他の警備員さんと比べて目だったりもします。
出入管理業務は会話が重要である
施設警備員の業務に出入管理業務があります。
これは施設に来訪したお客様の身分の証明と、来訪の目的を確認する仕事で、その流れで受付簿に記帳していただく、という業務となっています。
これは施設警備の2級の検定試験の項目の一つでもあり、施設警備員としては最低限この対応が求められている、という意味でもあります。
この出入管理業務というものは、警備員と来訪者と会話しつつ対応をする場合がほとんどです。
「こんにちは、今日はどちらへ御用ですか」
「こちらへご記入をお願いします」
など現場によって文言は異なりますが、会話を進めて受付簿へ記入をしていただくというのは、多くの現場で共通しています。
この時、受付簿の記入欄の説明をしたり、訪問先の確認をしたりと会話無しでは成り立たないと思います。
この時、施設警備員の中には人と会話をするのが苦手な人や、相手に説明するのが上手くない人がいた場合、行く先の確認をしなかったり、受付簿の書き方を説明できず間違った記入をさせてしまったりと、業務で失敗してしまう警備員も少なくありません。
受付場での流れをリード出来ない
受付場での警備員は、ある意味こちらがリードして対応しなければなりません。
該当施設に始めてくるような方は、警備員の説明や受付簿の書き方など教えてもらわないと、何をどう書いたら良いのか分からない人もいるでしょう。
この時に、出入管理の受付場にいる警備員が、受付簿の書き方を碌に説明しなかったり、行く先をいい加減に教えたりしては、お客様に迷惑がかかるだけでなく、クライアント側にも迷惑を掛ける事になります。
過去の現場の経験上、受付簿に記入していただく時に対応した警備員が、書き方の説明をせず来客者に書かせたことで、行く先や訪問理由など未記名だったり間違った書き方をした受付簿を何度も見ました。
来訪者が記帳する時は、記帳を見届け不明な点があると見受けられたら、その場で警備員が説明してスムーズに記帳できるように促さなければなりません。
人とコミニュケーションを取るのが苦手だったり、一々説明するのが面倒で記帳を見届ける事もせず知らん顔をすると、間違った記入をしてしまうのです。
お客様をリードして、間違った記入をしない様に見届け、また丁寧に説明するという対応を心がけるのが出入管理の役割です。
対応を上達させようと指導しても無駄
怠けていい加減な対応をしている警備員には、その対応が間違っていると説明し指導すれば正しい対応が出来たりもしますが、もともと人と接するのが苦手な警備員さんは、指導だけでは中々修正できません。
コミュニケーション能力が余り高くなかったり、人と接するのが苦手な人は、その性格を直さない限り出入管理業務は上手く対応出来ません。
しかし、人の性格というのは仕事とはいえ中々直せないものなので、これを無理強いし続けるとストレスとなり、警備員やお客様とトラブルまたは退職してしまう事にも繋がります。
余りにも熱心に指導し続けると、出来ない事を無理にさせている姿が、相手をイジメている様に見えてしまうかもしれません。
周りと同じ様に出来るまで無理に指導しても、どちらにとっても良い結果にならないと思ったので、その人の出来る最大限のレベルまでできれば良しとする様にしました。
決して、全体から見たらトラブルや失敗は減ってはいませんが、満点でなくても良い、という見方で指導すれば気も楽になります。