よその国でハロウィンの大きな事故がありました。人の流れを上手く誘導する警察や警備がいなかったようですが、日本も他人事ではありません。ハロウィンに限らず花火大会やお花見または元旦など、多くの人が集まる様なイベントのある所ではこういった事故が起きる可能性はあるのです。その時、警備員として事故を未然に防ぐ事は出来るのでしょうか。
日本でも似たような事故はあった
日本でも過去に花火大会で将棋倒しに遭い多くの人命が失われた事があります。
この時にも警備上の問題も取り上げられましたが、また国内で似たような事故が起きないとも限りません。
近年では国内のハロウィンの時に「DJポリス」なる警察官が話題を呼んでいますが、これは警備員ではまず無理でしょう。
警察官というある程度人を制する効力のある人が仕切るので可能ですが、警備員と云う何の効力も持たない人がやってもスルーされるのが落ちです。
それでも先月に起こった大きな事故を受けて、多少は警備員のお願いでも従ってくれる風潮は出来たかもしれません。
それが一過性のモノでなければ良いのですが・・。
こういった群衆を安全に誘導する警備業務を
「雑踏警備員」
と呼びますが、警備業務の中では若干マイナーです。
それでも、よく外に出来る行列やイベントなどで活躍する警備員なので、最近はよく見掛ける様になったかもしれませんね。
ですが、私は個人的には雑踏警備の仕事はやりたくはありません。
雑踏警備はやりたくない
雑踏警備の多くの現場は外が多いです。
私は外での勤務が苦手です。
そして、仕事の大半は人に対してお願いをする内容のモノが殆どです。
いつもいう様に警備員の仕事はいわゆる底辺職です。
一般的に見て、警備員のいう事を皆素直に聞いてくれる人ばかりではありません。
中には無視したり、ちゃかしたり警備員として仕事をするうえでこれほど面倒な事は無いでしょう。
そういった気の使い方をする仕事をするくらいなら、施設警備員としてこちらのお願いにある程度従ってくれる業務の方が良いと私は思うので、雑踏警備員や交通誘導警備員の仕事をやろうとは思いません。
しかし、世の中にはそういったわがままも言えず仕事を選ぶ事の出来ない人もおり、そういう方が私が苦手とする仕事をされている方もいるでしょう。
そういう方には、ただただひたすら頭の下がる思いしかありません。
そんな雑踏警備ですが、今後は伸びる可能性があるので資格を持っていると仕事に困る事は無いのかもしれません。
雑踏警備の資格が有ればウハウハ
今まで雑踏警備の資格を持っている警備員さんを数人しか知りません。
施設警備や交通誘導警備の資格を持っている隊員さんは何人も知っていますが、それほど活躍の場が無いのかもしれません。
ある程度大規模な会場や、契約条件に雑踏警備資格などの条件が無ければ、何も全員が資格を持っていなくても仕事は可能ですが、資格を取得していれば自分の給料アップにもつながるので取得する価値は十分あります。
雑踏警備の資格は数年前にも取得しないと多くの現場で仕事が出来なくなる、と言われて警備会社もあわてて警備員に取らせた過去がありましたが、今に至るまでそこまで大変な事にはなっていません。
しかし、今回の大事故を受けて日本国内でもう一度、雑踏警備の重要性が唱えられば資格を取得させる動きが増えるかもしれません。
雑踏警備の人数が増えるという事はそれだけ仕事の件数も増えるので、今雑踏警備の資格を取得しておけば、資格持ちとして良い仕事を選ぶ事が出来るかもしれませんね。
ですが、残念な事に雑踏警備員に限らず、警備員と云う職業は世間ではあまり地位の高い仕事ではありません。
その為、今回の様な大混雑の中
「道を開けてください」
「一列に並んでお進みください」
などとお願いをしてもあまり言う事を聞いてくれる気がしません。
それでも我々警備員は、仕事を全うするために無視されてもひたすらお願いするしかないのです。
そんな仕事でもめげずにやれる人が、警備員として役に立つのです。