施設警備は巡回というものがあります。これは昼間に行う巡回と夜間に行う巡回がありますが、同じエリアの見回りでも人の視線が大きく異なります。もちろん昼間は人目が多く警備員は目立ちますが、夜間の巡回となると同じ順路でも周りには誰もおらず警備員一人となり、その為巡回をしていても人の目を気しなくて良い分、気も楽になるのです。
施設警備員の巡回という業務
警備員の巡回業務は、主に昼間に見回る巡回と夜間に見回る巡回があります。
これは現場によっては昼間の巡回が無かったり、逆に夜間の巡回が無かったりします。
過去に商業施設で勤務した時、昼間は店内巡回と言って、お客様が利用する館内の通路を歩いて施設内の異常が無いか見回り、夜間になれば閉店後の誰も居ない建物内を戸締りや火気点検を重点的に確認しつつ見回っていました。
この昼間と夜間の巡回では大きな違いがあり、その最たるものは
「お客様の視線が有るか無いか」です。
昼間の巡回は当然営業時間中なので、通路を歩く時は大勢のお客様と同じ場所を歩きます。
その時、警備員という格好は目立つので周りの視線も多くなります。
経験上、すれ違うお客様とは必ず視線が合うほどです。
しかし、夜間の巡回となると閉店後の誰も居ない時間帯の見回りになるので、周りにはだれ一人としておらず、周りの視線を感じる事はありません。
昼間の巡回は人目に付くが夜間は気楽
昼間の巡回時の周りの視線と、夜間の巡回時の周りの雰囲気は大きく異なります。
昼間はお客様の視線を必ずと言っていいほど感じていましたが、夜間は打って変わって誰からの視線も感じません。
人によっては周りに人がいて賑やかい方が良い、という人も居るかもしれませんが、個人的には人の視線を感じるよりも夜間の誰も居ない空間で仕事をする方が好きでした。
人の視線を感じるのが嫌というのも理由の人ですが、それよりも多少だらしなく歩いていても咎める人がいないというのが気楽なのです。
警備員として施設で働く時、施設の顔としての責任もあるので、だらしなく歩く事は許されません。
しかし、誰も見ていなければ自分の仕事振りを気にする必要はありません。
だらしなくと言っても限度はあるので、そこはかとなくだらしなくはしませんが、少なくとも昼間の巡回時よりは気はラクです。
だからと言って夜間巡回に責任は無いのか、と言えばそうではありません。
人目が無く楽だが責任は大きい
夜間巡回は警備員以外周りに誰もおらず気楽な巡回が出来るとも言えます。
しかし、業務自体は責任の大きな仕事とも言えるのです。
夜間巡回は戸締りや火気点検など、警備員が一つ見逃す事で大きな事案に発展する物が多いです。
戸締りを一つ忘れた事でそこから侵入者が建物内に入り、盗みを働き施設に被害を出すかもしれません。
また、厨房の火気点検でガス漏れに気付かず、火災が発生し施設に甚大な被害を出すかもしれません。
これも全て、夜間に巡回をした警備員が見るべきものを見逃した事で発生する事案ばかりです。
施設警備員はこれらの被害を発生させないために、夜間に見回りをして不備があれば対処するのです。
夜間の巡回は、人目を気にせず仕事が出来る気楽な業務とも言えますが、一人で見回るという事は責任も一人にのしかかってくるという、非常にリスクの高い業務でもあるのです。