全ての施設が同じではありませんが、現場によっては昼間の時間帯でも機械警備のセットを外していない扉がありました。別にこの扉の向こうに貴重品があるわけではありませんが、機械警備が入っていないと困る事があるので24時間警戒セットされているのです。それを知らずに警備員以外の者が明けてしまう事も度々ありました。
機械警備をセットするのは夜間だけではない
全ての施設が同じではありませんが、現場によっては機械警備のセットを昼間の時間でも解除しない扉があったりします。
それ以前に、施設によっては機械警備すらない現場も世の中にはあり、今私が勤務している現場も自火報盤はありますが、扉などの開閉を機械警備で管理する設備はありません。
この21世紀の時代になっても多くの建物は、現代の防犯設備が備え付けられていない様な所はまだまだたくさんあるのです。
そんな色々な建物がある中で、過去の現場で施設内に機械警備は配備されているのですが、その機械警備のセットを営業時間中でも解除しない場所もありました。
通常は、昼間などの施設が運営されている時間帯は、殆どの扉の機械警備は解除されると思いますが、施設によっては昼間の運営されている時間でも、ある特定の扉に関しては警戒を解除しませんでした。
その扉は、昼間の時間帯でも人の通りのない外へ通じる扉や、逆に人の通りの激しい通りにある避難誘導路の扉などです。
昼までの警戒セットをする理由
これらの扉は昼間の時間であっても、また夜中の時間でも機械警備は解除される事はありません。
施設内でも時間が来れば解除され、またある時間になれば警戒セットされる扉があれば、ある特定の時にだけしか機械警備が解除されない扉もあるのです。
この扉は主に、災害発生時に館内にいる人を避難させる時に使用する扉です。
避難専用の通路の扉は、建物のあらゆる場所にあるので、来客者の目の届かない後方通路にあれば、客用通路の目立つ場所にもあります。
災害時に使用する通路と扉なので、その扉を使えばいつでも簡単に外へ出る事が可能です。
逆を言えば、その扉から建物の中へ入る事が出来る、という訳です。
その為、昼間はもちろん夜間もずっと機械警備がセットされているという訳です。
それならば昼間は解除しても良いのでは、と思いがちですが避難用の通路の多くは、テナントの後方通路にも通じているので、緊急時の場合はともかく何もない昼間の時にこの扉が開いていると、関係者以外のお客様が後方通路に入ってきてしまう事もあり得るのです。
後方通路は各テナントの商品も置かれており、関係者のみの通路でもあるので安心して商品を置いておけるというのもあります。
そんな場所に関係者以外の人が行き来してしまうと、テナントの人も困りますし、警備員も後方通路を必要以上に警戒しなければならなくなります。
そもそも、後方通路は関係者以外立ち入り禁止ですからね。
なので、これらの扉は昼間であっても機械警備が解除される事は無く、万が一誰かが不用意に開けてしまっても分かる様にしているのです。
関係者以外の人はなかなか分からない
この扉は避難誘導用の扉ですが、関係者以外の人にとってはこれが「避難用扉」だとは分かっていません。
ましてや扉に機械警備がセットされている事すら知らないでしょう。
館内の通路にポツンと扉があり、一応扉に注意書きが貼ってあっても人というのはダメと言われるとそれに逆らって行動をしてしまう人もいる様で、つい開けてしまう人がいるのです。
そうすると、防災センター内では機械警備が発報し、警備員が現場へ駆けつけます。
このパターンは定期的に発生し、結果現場には開けた当人は既にいない場合が殆どです。
扉を開けた所で、その先には時に何もないので扉を閉めて立ち去ってしまうようです。
まあ、警備員側としては何事も起きていないので良いのですが「ダメだという貼り紙があるのだから開けないで」と思うのが本音です。
ですが、テナントの従業員の中にも機械警備がセットされている事を知らない人もいるのです。
ここで困る事がありまして、従業員が扉に機械警備が入っている事を知らないと、近道をしようと思って開けたのか、扉の先がどうなっているのか分からずに好奇心で開けたのか、サムターン錠を解除して扉を開けてしまう人がいるのです。
関係者の人なら全員「開けてはいけない」という事を知っていると思いがちなのですが、意外と一般のお客様と同じ位に知らない人もいるのです。
まあ、私でも警備員になるまではこんな仕組みになっている、なんて事は知りませんでしたしテナントの従業員でも、アルバイトで入社してまだ日の浅い人などはそこまで指導されていないかもしれませんからね。
色々な施設の現場がある中で、機械警備に関する事は現場ごとで全く違うので、配属した先では必ず確認しておく必要がありますね。