出入管理で警備員と従業員がトラブル、なんて光景は別に珍しい事ではありません。出入管理で荷物検査の時に警備員と若いテナントの女性が、カバンの中のチェックで揉めるのは、どこの商業施設でもよく耳にしました。
一瞬だけでは確認できません
私も経験があるのですが、テナントの女性従業員は年頃の女性、という事もあり警備員に余り良い印象を持っていない様な気がします。
中にはとてもフレンドリーな方も見えますが、半数位は「汚いモノでも見るような目」で警備員を見ている気がします。
あ、別にこれは被害妄想でもなく、周りの警備員さんと話をしていてよく出る話です。
その話をしている警備員は殆どおっさんなんですがね。
まあ、実際警備員の中には、デブやハゲまたはチビなどモテる要素の少ない面々の多い職場なので仕方が無いのですが。
それでも我々警備員は、日々相手に粗相のない様な対応を務めています。
しかし、そんな意気込みは相手に伝わるはずもなく、それが伝わるのであれば、今頃この世の中、これほど未婚者が溢れるような事にはなっていないでしょう。
そんな警備員の努力もむなしく、出入管理をしていると、女性従業員は受付場で荷物を警備員に見せる時、「パパッ」とカバンの口が開いたかどうか分からない程の一瞬しか見せない人がいます。
悲しいかな、多くの警備員はこれを咎める事無く見逃す人も居るでしょう。
しかし、警備員の中には規則は徹底して守らせる
と妥協しない人もおり
「すみません、それでは見えません」
とケンカ上等な言葉で帰す警備員も居るのです。
案の定、その女性従業員と言い合いになり、隊長が面倒くさそうに防災センターの奥から出てきます。
結論から言うと、この女性が悪いのですが、その警備員の物の言い方も悪いのです。
いくら相手がしっかり見せないからと言って、同じような態度を見せてはいけません。
あくまで低姿勢でお願いするのが正しい対応になるのです。
出入管理では荷物チェックの規則がある
商業施設では、多くの販売商品がお店にあり、その商品を従業員が他店へ持ち出す事があるのです。
こればかりではありませんが、そういった持ち出し行為に乗じて、悪さをしようとする者もおり、それを防ぐ為に受付場で警備員が従業員の荷物チェックをするのです。
この荷物チェックは、悪さをしていない人にとってはただ迷惑な行為であるために、ただでさえ気持ちの悪い警備員に自分のカバンの中を見られるのは良い気はしないでしょう。
しかし、これはクライアント側の決めた規則であり、テナントのオーナー側も自分の所の商品の盗難を防げるのであれば、警備員の行っている行為は頼もしいものだと思います。
にも関わらず、警備員は気持ち悪がられ、カバンの中もろくに見せてくれないとなると、警備員としても余り良い気分では無いですよね。
お互い嫌な気持ちになる
警備員が丁寧な姿勢で対応しても、相手の若い女性従業員は相変わらずです。
警備員は相手に少しでも不快な気持ちにさせない様に気を使っていても、相手がいつまで経っても同じ態度では、そのうちこちらも嫌な気持ちになってしまいます。
これに近い状況が続いたせいで、ある警備員はその従業員に挨拶をしなくなりました。
以前は、その隊員さんも頑張っていたのですが、ある日心が折れてしまったようで、その人に挨拶をしなくなりカバンのチェックも誰が見ても確認できない程の一瞬でも通してしまう様になりました。
挨拶をしない、荷物チェックもいい加減、これは余り良い事ではありません。
が、程なくしてその従業員は異動になったか辞めたか見かける事は無くなりました。
こうなってしまっては、出入管理が機能していないのと同じです。
警備員は仕事として出入管理を任されています。
やるべき事が出来なければ警備員がそこに居る意味がありません。
これは残念な結果になってしまいましたが、どんな態度を取られようと、また嫌われるような事があっても職務を全う出来る様になって欲しいですね。