警備員は施設の鍵をクライアントから預かって、必要に応じて貸し出しをしています。施設警備の現場では大抵、クライアントから鍵を預かる業務があり、本数にこそ現場によって異なりますが、鍵の管理の重大さはどこも同じです。この鍵の貸出しですが、誰にでもホイホイ貸し出していると、後で大きな問題になる事も有るのです。
警備員は鍵の管理をしている
施設警備員はクライアントからその施設の鍵を預かっています。
この鍵の本数は現場によって様々ですが、大きな施設になるとそれこそ何百本というカギを預かる事も有るのです。
まあ、それでも実際に貸し出している鍵はその一部だけなので、日常的に貸し出す本数は極わずかです。
その管理している鍵ですが、各部屋の管理者に対して貸し出す鍵や、共用部屋の鍵の場合は、多くの部署の従業員が借りに来る事もあります。
出勤時であれば部屋へ入る為に朝一番に鍵を借りに来たり、業務中であればそれこそ必要なタイミングになるので時間は不定期です。
その度に従業員は警備室へきて、鍵の貸出しの帳簿へ記入して警備員から鍵を受け取ります。
多くの場合が同じだと思いますが、基本的に貸し出した人から別の人へ又貸しをし返却するのは禁止されています。
次の人が必要であれば、初めに借りた人が一旦返却して、次の人が新たに帳簿へ記入して貸し出す事となっています。
そんな鍵の貸出しですが、警備員によっては鍵の貸出しに関して不慣れな人も居たりするのです。
鍵の貸出しに不慣れな警備員も居る
警備員が鍵の貸出しをする時、現場によっては鍵の貸出しを責任者が行っている場合もあります。
防災センター内や警備室の中で鍵の貸出しをする時、隊長や副隊長が鍵の管理をしている現場は限られた人しか対応しない事で、一般隊員はあまり鍵の対応をしない事になってしまいます。
そんな時に、鍵の対応をしないといけなくなった時、どの鍵を出したらよいのか分からない場合もあります。
当時一般隊員であった過去の現場では、日常的に貸し出している鍵の対応は出来ていたのですが、それ以外の特殊な鍵の貸出しとなると、普段は責任者しか対応していなかったので、戸惑った記憶があります。
責任者がその場にいないという瞬間は無い訳ではないので、一般隊員でも対応しなければいけない状況というのは稀にあります。
しかし、その稀にしかない場面に遭遇すると不慣れな警備員は、鍵をスムーズに貸し出す事が出来ません。
貸し出す相手や貸し出す鍵に不安を感じながらも、対応に入る事になるのです。
云われるままに貸し出す警備員は失格
鍵を貸し出す時は、その鍵を借りに来た人が本当に関係者なのか、またその時間に鍵を貸し出して良いのか、という事まで考える必要があります。
よほど従業員証を首から下げており、またその確認が出来れば関係者と分かるでしょうが、今鍵を貸し出して良いのか、という事まで考慮する必要があります。
日中の従業員の勤務している時間帯なら特に怪しい事も無いですが、多くの従業員が帰宅した様な時間だったり、夜中の時間に施設にやってきて鍵を貸し出すような場面で何の疑問も持たずに鍵を貸し出すのは危険かもしれません。
例え関係者であったとしても、ひと気のない時間に一人でやってきて鍵を借りて中に入るのは疑う事は失礼かもしれませんが「怪しい」という気持ちは持つべきです。
どんな用事か分かりませんが「明日ではダメですか?」だとかいつもは聞く事は無くても「どんな用事で入りますか?」などと確認するべきかもしれません。
通常とは異なった行動、というのは警備員として確認する必要はありますし、万が一何か問題があったとしたら後に
「なぜ、そんな時間に鍵を貸した!」
と逆に警備員が責任を問われる可能性もあります。
クライアントから預かっている鍵なので、そのクライアントの従業員が鍵を貸して欲しい、という行動に対して警備員は素直に貸し出すのは当然の事ですが、いつもと違う行動に対して「ちょっと待てよ?」と意識を向けるというのは、警備員としては重要な反応です。