警備員は一人一人能力に差があります。入りたての新人は、5年以上いる警備員が普段している仕事を同じ様には出来ません。しかしそれを考慮せずに仕事を押し付ける隊員がいたらどうなるでしょうか。
新人は自分が出来ない仕事の範囲を分かっていない
新人として配属された警備員さんは自分がどの範囲まで仕事を覚えているか理解していません。
研修を終えて、さらに新人の期間を経て時間を掛ける事で全ての仕事を覚えていくのです。
仕事を教える先輩警備員がずっと一人なら、どこまで教えて何を知らないかを先輩警備員は把握しているでしょう。
しかしこの現場もそうですが、指導する先輩警備員がその日によって代わる事があるのです。
そうなるともう誰がどこまで教えたかなんてわかるはずもなく・・
結果中途半端な教育になってしまい、新人さんが何をどこまで理解しているのか分からなくなってしまうのです。
これを防ぐには、初めから最後まで同じ先輩警備員が指導すればよいのです。
新人さんと先輩警備員の出勤状況にもよるので思うように出来ないのが現状です。
新人警備員は自分が覚えるべき仕事は、教えられなければ学べないので指導側がちゃんとしていないと仕事が出来ない警備員を作ってしまいます。
これでは新人警備員さんが可哀そうです。
押し付ける隊員は自分勝手である
仕事が出来ない新人警備員を作らない様、研修中はどこまで何を教えたか私が把握するように気を付けていますが、どうしても漏れが出来てしまう事もあります。
「この新人さんはまだここまでしか出来ない・・」
と私が把握していても、他の警備員がまだ覚えていないような仕事を新人さんに押し付けている事があるのです。
今回そのような事が起こりました。
自分の都合で、新人さんに仕事を押し付けているのを後で知ったのです。
もしその時分かっていればきっと止めたでしょう。
しかし、新人さんは何とかこなす事が出来たので結果的には失敗はしませんでした。
新人さんがどこまでその仕事が出来るのか把握もせず、他のレギュラーメンバーと同等の仕事を押し付けたのです。
その新人さんはみな誰も当たり前にしている事と思ったようで、疑いもなく受けたようなのです。
後になってその事を知り「良く出来るかどうかも分からないのに引き受けましたね~」と後日談として話しましたが、本人に聞いてみると引き受けた時はやはり多少の不安はあったそうです。
自分の都合の為に確認もしないでやらせた警備員にも問題はあります。
それなら、まずやらせる前に自分で説明するか出来るかどうか確認するべきでしょうね。
自分の都合でやらせるのならなおの事です。
失敗は新人さんが被る事になるのですから・・。
新人は仕事を断りにくい
新人の警備員さんは、先輩警備員から仕事の指示を出されると断りにくいと思います。
配属された時に仕事を教えてくれるのは先輩警備員なので、自然と上下関係も出来てしまいます。
年が上も下もありません。
先に入ったか仕事を指導されるか、で先輩後輩関係が出来てしまいます。
その先輩から仕事の事で「〇〇して・・」と言われると中々断れないでしょうね。
しかしそれがまともな事で、本人の経験として生かされるような事なら問題ないですし断る理由もありません。
ですが、先輩警備員の勝手な都合で本人が出来るかどうかも分からず、リスクしかないような事を強要されているだけ、と明らかに分かるのなら断って良いと思います。
いや、断るべきです。
少なくともこの現場で私はそのように新人警備員さんを育てようとは思っていないので、そんな理不尽な事を命令されるようなら仕事を請ける前に相談して欲しいですね。
今回、事後報告として聞いたので止める事は出来ませんでしたが、次はちゃんと断るか報告してね、と話しました。