警備員の仕事だけは絶対にやりたくない、と思っている人は少なからずいると思います。よほど警備員のような仕事に縁の無い様な人はともかく、いつか今の仕事を退職し高齢になってからお世話になるかもしれない時、警備員に対して引け目を感じていた人は決して長く務まる事は無いでしょう。
警備の仕事はやりたくない
世の中の人の中で「警備の仕事だけはやりたくない」と思っている人がどのくらいいるのでしょうか。
若い世代の人になるとこの傾向は多くなる様な気がします。
仕事に対して明るい想像と期待があり、底辺と呼ばれるような仕事は自分とは縁のないモノ、と捉えている中で、警備という仕事も自分とは関係の無いモノと思っているのではないでしょうか。
しかし、多くの人が仕事を退職し今後どこも雇ってくれなくなり、それでも働かなければ生活できない、となった時に警備員という選択しかなくなった時、それでも「警備の仕事はイヤ」と言い切れるでしょうか。
誰にでも仕事を選ぶ自由はあります。
しかし、条件次第では自分がなりたいという仕事に就く事が出来ない事もあるのです。
その時に、散々嫌がっていた警備員の仕事をしなくてはならない日がやってくるかもしれないのです。
いつかお世話になるかもしれない
警備員の仕事は、底辺と呼ばれている仕事で格好悪いから嫌だ、なんて思っている人は少なくないと思います。
私自身、一時的に若い頃は頭の片隅にそう思っていた時期があったと思います。
しかし、だからと言って決して警備員さんを目の前にしてバカにするような事はしませんでしたし、それこそ頭の片隅に「もしかしたら自分もいつか・・」という不安もありました。
それまで当時勤務していた仕事に不安を感じた時もあって、いま辞めたら警備員になるしかないのか?という考えもあった為です。
誰もがどんな縁で警備の仕事をするかもしれない、という状況なのでよほどのお金持ちで、警備員を雇う側の人間でもない限りは無関係とはいえないでしょう。
それでも警備員に対して良い印象を持ったまま、仕方なく警備員の仕事を始める人もいる事でしょう。
しかし、その様な人は決して警備の仕事を長く続ける事は出来ないと思います。
引け目を感じている人は耐えられない
警備員という仕事を毛嫌いしている人が、警備員の仕事をする事もあることでしょう。
どこからも仕事が貰えず、このままでは生活できないという状況になった時、警備員の仕事しか採用されないとなれば、仕方なく警備員として働く人もいるでしょう。
その様な人は、恐らく警備員の仕事を長く続けられないと思います。
今までさんざん毛嫌いしてきた仕事を、まさか自分がする事になるなんて気持ちが許せないと思うからです。
その場合、仕事に対して積極性が無かったり、覚えるべき事も覚えずいい加減な仕事になったりするかもしれません。
仕事のミスも多く、周りの警備員さんとも仲良くしようとはせず、一匹オオカミのような存在になっているかもしれません。
そんな時、自分の所属していた現場の隊員さんに、その様な立ち位置に該当する様な警備員さんがいる事に気が付きました。
同僚の誰ともコミュニケーションを取ろうとはせず、仕事に対しても積極性は無く、彼の事でクレームも頻繁に入っていた、という人物を。
この警備員さんが、警備という仕事に対してどのように思っていたのかは知りませんが、全てに当てはまっていたのです。
最後には出禁になってしまいましたが、終始やる気がある様には見えませんでした。
まさに自分から「出禁になりたい」と思っているかのような行動だと錯覚するほどです。
仮にあの態度にもかかわらず、実は警備員の仕事が大好きで、ずっとこの職場で働き続けたい、と思っていたのなら
「どれだけ自分を表現するのが不器用なのだろうか」
と思われる事でしょう。
自分の気持ちと、仕事に対するその表現が正反対でしたからね。
警備員という仕事は、周りから嫌な思いをさせられる場面もよくあります。
その時に、相手の態度をそのまま受け返してケンカをしては直ぐにクビになってしまいます。
どれだけ耐えられるかが仕事を長く続ける秘訣でもある中、イヤイヤ仕事をしている人にとってはとても長く続けられる仕事ではありません。
しかし、数多くある仕事の中で、唯一受け皿になってくれている業界の仕事の一つでもあるのです。
どんな理由があって毛嫌いしているのかは、それぞれ個人の理由があると思いますが、いつか自分もお世話になるかもしれない、という思いは頭の片隅い置いておいた方が良いと思います。