施設警備の現場によっては、乗り捨てられた放置自転車が駐輪場に大量にある現場もあります。これはクライアントから頼まれて警備員が定期的に廃棄手続きをしています。一応契約内の業務になっているので業務自体に問題は無いのですが、大型商業施設ではものすごい量の放置自転車が定期的に廃棄されているのです。
施設にある乗り捨てられた自転車
施設警備員になってから放置自転車の廃棄対応というものを初めてしました。
この対応は施設によって警備員が全く対応しない所もあるので、施設警備員によって経験した事のある人とない人がいると思います。
まあ、警備員として経験しないよりは経験しておいた方が、いつかどこかの現場で役に立つ事もあるでしょうから、無駄な経験にはならないと思います。
そんな自転車ですが、これは施設の規模や建物の種類によって異なると思います。
大型商業施設ではそれはものすごい量の放置自転車がありましたが、それ以外の施設の現場では全くと言っていいほど放置自転車はありませんでしたし、そもそも放置自転車の廃棄対応が契約内には記載されていませんでした。
そんな大型商業施設の放置自転車ですが、施設内には10か所近くの駐輪場があり、その駐輪場には常に自転車が停められています。
営業時間も終わり閉店後は普通に考えたら、駐輪場に止められている自転車は全て無くなるのが自然な事ですよね。
しかし、当時勤務していた大型商業施設では、閉店後も駐輪場には沢山の自転車が停められたままの状態でした。
そう、これらの多くは放置自転車なのです。
確かに日中にお店を利用するお客様の自転車も駐輪場を利用されているので、日中に止められている自転車全てが放置自転車ではありませんが、閉店後の夜中の時間になれば、どれが放置自転車なのか知る事が出来るのです。
警備員が廃棄対応をする
そんな放置自転車を、いつまでも駐輪場に止めておくわけにもいかないので、クライアントは警備員に対して、放置自転車の廃棄対応の指示をだすのです。
一応、放置自転車の廃棄対応は契約内の業務の一つでもあったので、対応するにあたっては何の問題もありません。
そして放置自転車の廃棄対応ですが、これは当時勤務していた施設警備員全員が出来るものではありませんでした。
日中では、普通に駐輪場を利用されているお客様の自転車もある為に、放置自転車との区別がつきません。
その為、閉店後の自転車を利用していないであろう夜中の時間帯にしか放置自転車の確認は出来ないのです。
また放置自転車の確認をする時間帯が夜中である時点で、日勤のポストでしか出勤していない警備員さんには業務を行う事が出来ません。
しかも定期的にしか確認作業をしないので、夜間の勤務をする警備員さんでも一部の人しか把握していませんでした。
この様に放置自転車の確認作業は夜中にしか行えないので、限られた警備員さんは夜中の時間を割いて放置自転車の確認をします。
廃棄になるまでの道のりが長い
放置自転車を廃棄するには、直ぐには廃棄できません。
もしかしたら、何かの都合でたまたま駐輪場に長期間停めている場合もあり、ある日突然自転車を引き取りに来るかもしれないからです。
当時は一般の警備員でしたので、詳しい事は分かりませんが、自転車は個人の所有物なので、他人が勝手に処分する事は法律上問題があるようです。
その為に、放置自転車を確認した場合、まずは自転車に専用のタグ用紙をつけて
「〇月〇日から停められているから、速やかに移動させてね、出ないと廃棄しますよ」
という告知をします。
この辺りの対応が法的に問題があったかどうか分かりません。
ただし、盗難自転車を探す目的で、警察署とも連携を取っていたので、問題無い様な形になっていたのかもしれませんね。
その廃棄告知をするまでの期間が、結構長かったと思います。
その為に毎日確認するよりは、定期的にタグが無くなっていないか、またタグのない放置自転車が増えていないかなど対応はかなり面倒だった記憶があります。
そんな月日を経て、条件を満たした放置自転車は廃棄対応となるのです。
かなり長期間に渡る業務ですが、1回の廃棄自転車の量は2トントラック2台分くらいはあったような気がします。
これが多いか少ないかと見るのは現場にもよりますね。
一応、放置自転車の全くない、対応を必要としない現場もあるので、かなり差があるのではないでしょうか。
今の現場では放置自転車対応もなく、また自転車を廃棄する必要もないので助かっています。
また現場によってもやり方が異なるかもしれないので、放置自転車の廃棄対応がある現場へ行った時に役に立つかどうかも分かりません。
まあ、基礎的な流れは把握しているので、全くの無駄にはならないとは思いますがね。