実は一人現場が一番大変な事を知らない

ウチの現場は一人現場では無いですが、勤務中はほぼ一人になりなんちゃって一人現場の様なものです。ネットでは一人現場は気が楽だなんて話を聞きますが、実際に一人の勤務で緊急時対応などが発生すると中途半端な経験者ではまずテンパって収拾がつかなくなる事でしょう。

スポンサーリンク

一人現場は楽という都市伝説

ネットなどの警備員に関する話を見ていると、一人現場の施設警備は楽だとか、誰もいないから気兼ねなく好きな事が出来る、などと書かれているのを見ます。

 

まあ、全部が全部嘘とは言い切れませんが中途半端な情報だけで、そういった現場に配属になるととんでもない事になります。

今の私の現場は、警備隊として10名近い人数で現場を管理していますが、勤務に就くポストが周りに相勤者がおらず、ほぼ一人で持ち場を管理しています。

何かあれば複数人で対応する事は可能ですが、みんなそれぞれ持ち場があるので、大抵は一人で何とかしなければなりません。

 

最近も、勤務中にチョットした事があった時に一人で対応するにあたり、その警備員の能力不足のせいでやってはいけない対応をしてしまいました。

とりあえず、本人には改めて指導しておきましたが、これが完全な一人な現場になると指導して貰える人はもちろんおらず、対応を失敗した事で従業員の警備員に対する印象は悪くなり、翌日から非常に気まずい職場となってしまうのです。

 

中途半端な情報で気軽に飛びついて、いざ一人で勤務した時にとんでもないミスをしてしまうと取り返しのつかない事になってしまいます。

何も一人の現場がダメだ、とは言っていません。

 

警備員としてのロクな経験も無いのに、「楽な仕事」という噂だけで警備員を始めようとしている人にとっては仕事に対する不安が増大するだけで何のうまみも無い仕事なのです。

緊急対応をマスターしている人にとっては楽園

一人の現場で「楽な仕事」だと感じられる人はどんな人でしょう。

それは、ずばり

 

施設警備員として一通りの業務がそつなくこなせる経験者のみです。

 

一言で経験者と云っても、施設警備に関する様々な事などを何も学べないような現場で10年経験した人はまず無理です。

以前の現場では対して施設警備の事を学べない様な職場で10年勤務していた高齢警備員が偉そうにしていましたが、やはり施設警備の知識は全くと言っていいほど身についていませんでした。

 

あんな人が、一人の現場に配属しても何の役にも立ちません。

自火報盤が作動したら一発で正体がバレるでしょう。

 

ではどういった現場経験をしていれば良いのかというと

「様々な緊急対応を経験できる職場」

になります。一概にどれ、とは言い切れませんが私の経験上、商業施設は良い現場だと思います。

 

防災センター内には自火報盤や昇降監視盤、炎感知器や監視カメラ、ローカルシステムや警察、消防通報など上げたらきりがありません。

これに加えて設備の方が担当している監視盤なども管理する時があったりとやれる事は現場により様々です。

 

そんな現場で全ての監視盤の操作をマスターしていれば、そんな大きな現場であっても一人で対応出来るようにもなりますし、また別の現場、それこそ一人現場でも勤務も可能です。

逆を言えば、そういった操作に熟知していないと一人現場でまともに勤務する事は不可能です。

 

いつかは私も一人現場でまったりと仕事をしたいのですが、うちの会社にそういった物件がないのでいつか契約する事があったら手を上げたいですね。

優秀な人ほど回されない現場

現場経験が豊富で資格も持っており、一人の現場でも十分にやって行けるような人がいても恐らく、そこには配属してくれないでしょう。

警備会社としては、経験や知識が豊富で資格を持っている様な隊員を配属させる、そんなもったいない使い方はしません。

 

どちらかと云えば、大きな施設で会社にとっても大きな売り上げのある現場にそういった警備員を配置しようとします。

クライアントにとっても警備会社の良い面を見せたいので変な警備員は送れません。

私は経験豊富で知識がある、とそこまで自負はしていませんが、商業施設経験で資格も持っているからとりあえず使えるだろう、という根拠のない評価はしていそうですが・・。

 

おいしい一人現場は確かにあると思いますが、優秀な警備員ほどそういった現場には配属されにくいと思います。

かといって新人の警備員をおいそれと送る事も出来ませんし、そうなるとその間位の経験者の警備員を送るのでしょうね。

 

防災センター内の設備の経験がまあまああって、2級程度の資格を取得して間もない様な警備員さんはチャンスかもしれませんね。

 

一人で勤務していて何かあってもそこそこ対応が出来る、その程度の事が出来れば立派に務まるでしょう。

後は、緊急対応が発生してもパニックを起こさない様な人でないと無理かもしれませんね。

 

警備のしごとのトップページ

スポンサーリンク