施設警備員は施設内にいる不審者の対応をする事もあります。従業員から連絡を受けたり、巡回中に発見したりと様々です。この時、警備員の中には同僚の応援も無しに積極的に捕まえようと行動する人も居ます。しかし本来は同僚と連携を組んで観察したり、いざという時は警察へ通報するのが理想だったりします。警備員は自分の安全も確保しつつ対応に当たらなければなりません。
不審者を捕まえようと血気盛んな警備員
以前の現場に仕事熱心というか、空回りしすぎた先輩警備員が居ました。
仕事に対して真面目なのは良いのですが、館内を巡回中に怪しい人物がいると一人で追尾し、時にその不審者を一人で捕まえようとする人がいました。
その当時の警備隊の警備員さんは、そこまで熱血漢な隊員さんは彼一人しかおらず、事案などが発生すると彼が中心になって事に当たる様な状態でした。
こういった警備員さんが隊長以外に現場に一人は居ると、何かあった時に素早く行動できる事もあります。
隊長などの責任者となると、規則を守る事の方に指示が偏りがちで素早い行動ができない事もあります。
その点「まずは行動」という人がいると良い結果になる事もあるのです。
警備員は本来連携を組んで対応するもの
施設警備員に限らず警備員は仲間と連携して事に当たるものです。
まずは報告してどう行動するか指示を仰ぐ。
その指示のもと必要であれば同僚とともに行動する。
団体行動が基本になるのに、一人で解決しようと行動してはいけません。
不審者がいたのであれば、まずは警備室へ報告してどういった不審な行動をしているのか伝えて回答を待つ。
その後、警備室側から引き続き注視するよう言われるか、もしくは声を掛けるなど指示が出ます。
警備室側では隊長などの責任者や、現場によってはクライアントが居るかもしれません。
そのクライアントもその報告を聞いたうえでの指示ならば、その行動が失敗してもその警備員さんが責められる事はありません。
そう報告して指示を仰ぐという事は、その行動に関する責任を警備室側に負ってもらうという事でもあるのです。
ワンマンプレーは何一つ良い事は無い
警備員が一人で解決しようと行動する事に何の得も無いと言って良いでしょう。
同僚の隊員にも報告せず一人で対応に当たる意味は、責任が全て自身にのしかかるという事でもあります。
警備員は通常団体で行動するので、何かあればすぐに同僚に報告して少しでも自分の責任を自分一人にしない事です。
責任者や隊長へ報告する事で、その判断を上司に委ねる事が出来ます。
上司に報告した事でその責任の所在が上司になるので、何か失敗しても自分一人の責任にはならないのです。
また、情報を他のメンバーへ報告する事で解決の選択肢の案も増えます。
一人でどうしようか悩むことなく、他のメンバーから新しい提案が出るかもしれません。
更に一人で事案を抱えてしまいもし対応に失敗した時、その尻拭いを他の隊員さんがするかもしれません。
自分が一人で対応した事で、関係ない隊員さんにまで面倒を掛ける事になるかもしれないのです。
周りから自分を評価されたい、という一心で一人でやり遂げようとしたい気持ちは分かりますが、自分の手に負えない状況になった時に必ず周りの人に迷惑を掛ける事になるのです。
それならば初めから無茶はせず、みんなと協力して一つ一つの問題を数多く解決していったほうが、結果的に自分の評価も上がると思います。
施設警備員は一人で勤務しているのではありません。
みなと協力して問題を解決できるよう同僚がいるのです。
一人で事案を解決する事は別に恥ずかしい事ではなく、むしろ一人で解決しようとはせず、周りの隊員さんと協力して解決する様にしましょう。


