警備員には資格があります。警備業務検定という名が付いており6種類の警備業務に関係する国家資格です。警備の現場によってはこの資格が無ければ仕事が出来ない場所もあり、この資格を取得していれば警備会社から好待遇を受けられる事でしょう。しかし国家資格にも関わらず、世間の認知度は低くまた警備会社でも資格を持っている警備員に対してそれほど優遇していない会社もあるのです。
警備員の資格は国家資格である
日本には国家資格というものがあります。
有名な所では「医師」「弁護士」「1級建築士」「国家公務員」「危険物取扱者」
など上げたらきりがありません。
そんな誰もが聞いた事のある様な名前ばかりの国家資格の中に、この警備員の資格も「国家資格」として入っているのです。
正直、私は警備員になるまではまさか警備員の取得できる資格が「国家資格」だとはしらず、それよりも
「警備員には資格がある」
という事すら知らなかったほどです。
多くの人も私と同じような印象を持っていると思われるこの警備業務検定。
国内の警備員でも何も全員が取得している訳ではありません。
資格の取得にはもちろんお金もかかりますし、取得するには講習や試験を受けて「合格」しなければ手に入れる事は出来ないのです。
しかし、一度取得してしまえば剥奪されるような不祥事でも起こさない限り、その資格は自分のものです。
例え取得した当時の警備会社を異動したとしても、警備の仕事を暫くやっていなかったとしてもその資格は消える事は有りません。
そんなすばらしい国家資格にもかかわらず、警備業務検定の合格率は、思ったほど高くは無いのです。
難易度もそれほど高くは無いのに合格率は低い
警備員の国家資格でもある、警備業務検定。
この国家資格は、警備員でなくても受ける事は出来ますが、車の免許などで有名な、自動車学校へ通わずにいきなり免許センター行き試験を受ける
「一発試験」
と似たような制度があります。
通常は、警備業協会などが開催している「特別講習」といういわゆる「自動車学校」に通い資格を取得するパターンと
自動車免許でいう「一発試験」と同じ形態でもある、公安委員会へ直接おもむき、学科と実技を受ける
「直接検定(直検)」
と呼ばれるものがあります。
自動車の免許の場合でもお分かりの様に、この直接検定というのはものすごく難易度が高いようで、私は直接検定を受けていないので詳しくは分かりませんが、このルートでの合格率はとても低いそうです。
その為、大多数の警備員さんは「特別講習」を受講して、警備業務検定の資格を取得する流れが主流となっています。
そんな、特別講習を受けて警備業務検定の資格を取得するスタイルですが、合格率はそれほど「高い」とは言い難いのです。
年間に何度か開催されているので、その都度合格率は変動していますが、過去の傾向からだいたい60%前後ぐらいだと思います。
但し低い時は50%切る様な成績の悪い時もあるので
「その時期に受講する警備員さんの出来による」
という状態です。
私はかなり前ですが、警備業務検定の特別講習を受けましたが、内容そのものはそれほど難しいものではないと思いました。
自分自身、当時学科で「やってもうた」とミスをしたかもという不安はありましたが、それでもなんとか合格し資格を取得しました。
個人差はあると思いますが、学科は絶望するような難易度のものではありません。
にもかかわらず、合格率が70%もないというのはやはり
「警備会社が警備員に取りあえず受けさせに行く」
という風潮がある為に、警備員自信が率先して取得したい、という意思よりも「受けさせられに来た」という警備員さんも居るのではないでしょうか。
まあ、中には自分から進んで受けに来たにもかかわらず、試験という空気が苦手で、実力が発揮しきれない様な人も居るのかもしれませんがね。
資格手当はもっと貰っても良いはず
そんな、警備業務検定の資格を晴れて取得した人は、現場の仕事に入る時、給料面で優遇される場合が多いです。
普通の警備員よりも知識を学んでいる分、警備業務の仕事にも差が出る資格保持者は、警備会社から重宝がられる事でしょう。
それは給料にも反映される事だと思います。
多くの警備会社では、この警備業務検定の資格を持っている警備員に対して
「手当て」として給料を支払っています。
金額はそれこそ警備会社によってバラバラですが、何も資格を持っていない人よりは収入は上がります。
警備員としての仕事の質を上げる為、また収入を上げて生活を豊かにする為にも、警備業務検定の資格は是非取得したいところですね。
しかし、自分としても実感はあるのですが、いかんせんこの資格手当が低すぎると感じています。
警備会社によって金額差はありますが、私が経験した警備会社ではこの資格手当ての金額は満足できるものではありませんでした。
いくら警備とはいえ曲がりなりにも国家資格です。
他の業種では何の役にも立ちませんが、資格を持っていない警備員よりは確実に警備員としての質は向上しているので、その違いとしてもう少し魅力のある手当てをいただきたかったですね。
まあ、これは警備会社で頂ける金額が違うので、私がいた警備会社が支払っていた手当よりも比べ物にならない程の金額をいただいている警備員さんもいる事でしょう。