警備業界で働く人は喫煙者が多いという印象があるのではないでしょうか。しかし少なくとも私の勤務してきた周りの警備員さんは、10年前と比べてタバコを吸わなくなった人も多くなり、今や喫煙者の方がマイノリティーとなっています。今では高齢の人でも非喫煙者の人も多く、警備員だからと言って喫煙者だらけとは限らないのです。
タバコを吸う人が少なくなった
警備員は喫煙者が多い、という印象は昔からあります。
流石に仕事中にタバコを吸う事は難しいかもしれませんが、聞いた話だと交通誘導警備業務中にタバコを吸ってクレームが入ったなんて事もあったようです。
それを聞いて、施設警備ではさすがにそんな事は無いだろう、と思うかもしれませんが、以前の現場で警備室内で座哨業務中に、ラジオを聞きながら新聞を広げてタバコを吸っている高齢の警備員さんがいたのを思い出しました。
これはほんの10年前の話です。
この有様が営業所に知れて、巡察時に「仕事中はタバコを吸うな!」とお叱りを受けていました。
交通誘導警備業務中は現場によってはタバコを吸う人もいるかもしれないんだな、と思うかもしれませんが、施設警備の現場でもいい加減な現場では仕事中にタバコを吸う者がいるという事です。
そういえばこの件で思い出した事がありますが、室内が禁煙のはずなのに隠れてタバコを吸っていた高齢の警備員がいたのを思い出しました。
あの当時の現場の高齢警備員は、それこそ昭和の悪い意味での警備員が多かったです。
そんな警備員とタバコについてですが、この10年でタバコを吸う警備員さんが減った様な気がします。
その原因に、タバコ代の高騰と、喫煙場所の減少だと思います。
タバコ代と弁当代がほぼ同じ金額
30代の頃までタバコを吸っていましたが、その当時は確か一箱220円位で買えた様な気がします。
ワンカートンで3,000円出せばお釣りが貰えていた様な気が。
それが今や一箱500円位するとかしないとか。
500円と云えば、今の現場で仕出し弁当が買える値段です。
一昔前は500円でタバコをパンとジュースが買えて昼ごはんが食べられたのに、今では下手すると500円ではタバコも買えないかもしれません。
タバコ代にそれだけお金がかかる様では、警備員という少ない稼ぎでは今まで通りにタバコを買う事は出来ないかもしれません。
安い仕出し弁当を利用している様な人が、タバコ代も含めると1,000円かかる時代になってしまったわけですからね。
タバコか食事か、という選択を迫られた警備員さんは、泣く泣くタバコを止める事になるという事です。
そしてタバコに関する法律も厳しくなり、喫煙する場所自体も減っていきました。
タバコを吸う場所が減った
健康増進法の改正で、建物内での喫煙に関する規則が厳しくなりました。
警備員として勤務していた施設でも、今まで喫煙場所だった空間がいくつも喫煙室ではなくなっていったのを今でも覚えています。
夜間に巡回していた喫煙室の火気点検が、日を追うごとに灰皿が撤去され物置のような部屋に変わっていきました。
そして最終的には、完全に喫煙室ではなくなった事で、夜間巡回のルートからさえ外れる事となりました。
この様な価格の問題や喫煙場所の減少に伴い、警備員さんの中でもタバコを止める人も増え、一昔は喫煙者の人数の方が多かったのに、今ではタバコを吸う警備員さんの方が少なくなったのです。
ただしこれに関しては、現場によって状況も異なるので、喫煙者の警備員さんの方がいまだに多い現場もある事でしょうね。
少なくとも私が経験してきた現場では、年を追うごとに喫煙者の警備員さんが減っていったのを目の当たりにしたので、警備員さん自身も時代の流れに合わせざるを得ないのだなと感じました。
タバコは健康の面でも良くないと言われているので、吸いたい人に限っては周りに気を使いマナーを守って吸う分には本人の自由だと思います。
しかし、月に掛かるお金の事を考えるとただただもったいない、という思いなのは間違いありませんね。