警備が嫌で辞めたのに出戻りした先輩警備員

過去に警備の仕事を辞めた後、再び同じ職場に戻ってきた人がいます。いわゆる「出戻り」というやつです。警備員の仕事が嫌で辞めたのに、暫くして同じ警備会社の同じ職場へ戻ってくるというのは、外で何があったのでしょうか。

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警備員の仕事を辞める理由

その先輩警備員は、常に警備員の仕事やそこで働く従業員に対して不満を持っているようでした。

後輩の隊員や上司の隊員の態度などに対して文句ばかり言っていました。

 

その為、後輩の警備員からは同じ日に勤務に入るのを陰で嫌がられていたり、後輩の警備員に対する当たりが悪い、という事を知っている上司の隊員からはそれを諫めるのが目的か、彼に厳しく当たります。

 

その行為に気づいて居ないのか、上司からきつく言われる事を嫌がっていましたが、それは自分が後輩警備員にしている事と同じだと気づかないものなんだ、と感心したものです。

 

そんな周りから若干嫌われている先輩警備員退職しました。

常に周りにいる人間はみんな馬鹿だ、と言っていたのでそれに耐えられなくなったのでしょうか。

所詮警備員なので稼ぎも知れています。

彼がなぜ警備業界へ来たのかは知りませんが、周りにいる人間を小バカにし上司からきつく当たられるのが嫌になったのか、新しい職を探してきたようで退職していきました。

 

表向きには「稼げない」という様な理由だったそうですが、もっと別な理由があったような気もします。

警備員の仕事に戻ってきた理由

彼が辞めた事で、ある後輩警備員はとても喜んでいました。

勤務中、いつも小さな事でダメ出しをされていたので、同じ日に仕事に入るのがとても嫌そうでした。

 

そんな彼がいなくなったのですから、暫くは笑顔で仕事をしている姿を見かけたものです。

今思うと相当嫌だったのが分かりますね。

 

それから3か月も経った頃、営業所を通して入って来た噂が

 

「どうやら彼が出戻ってくるようだ」

 

あの時の後輩警備員の落胆した顔は忘れません。

何かに怯えたような顔をして「え、ウソ戻って来るんですか」

まあ、その後輩警備員だけでなく私を含めたほかの隊員さんも、言葉にはしませんでしたが恐らく嫌だったと思います。

 

彼の態度は傍から見ていても、良いものではありませんでしたからね。

そんな彼はなぜまたここへ戻って来る選択をしたのでしょう。

 

退職していざ新しい仕事に就いたものの、何か思っていたのと違っていた

なんて事は良くある話です。

そうなるとその転職先ですぐに辞めて新しい所、なんてそう簡単には行きません。

ましてや、履歴書に3か月で退職したというキズがついてしまいます。

 

それを防ぐには

「前の警備の会社に入るしかない」

という結論に至ったのかもしれません。

もしかしたら試用期間という事で、履歴にも残らないなんて事があるのでしょうか。

 

出戻りなら即戦力ですし、余程問題を起こしていないのであれば警備会社側も大歓迎でしょう。

そう、後輩警備員を除いては

もっと良い警備会社があっただろうに

警備会社としても、現場側としても即戦力で働き手が増えるのは歓迎するでしょう。

しかし、本人としてはそこの現場や周りの人が、どんなに嫌であったのかという事は分かっているはずです。

 

それならば、同じ警備の仕事でも新しい警備会社へ行けば、違う可能性も期待できたかもしれません。

忙しい現場でもなく、周りがバカばかりと思わない様な職場かもしれません。

それでも前と同じ職場を選んだのには、手っ取り早く仕事に就けるからでしょう。

 

現場での研修も必要ありませんし、新しい職場として人付き合いを構築する必要もありません。

多少、出戻りという負い目はあるかもしれませんが、そんな事は警備員以外のテナントの従業員には無関係です。

 

「そういえばあの警備員さん、最近見かけないね」

 

なんて言う程度で、もしかしたら退職していた事すら知らないかもしれません。

それくらい警備員は気にも留められていない存在なのです。

後輩警備員は暫く落ち込んで仕事をして言いましたが、出戻った先輩警備員は初めのうちは

 

「先輩方、新人警備員として頑張ります」

 

なんて下手な態度で新人ぶっていましたが、暫くたってからは元の嫌味な警備員に戻っていました。

周りから疎まれているとは気づいて居ない人はこうもたくましいものなのだと感心しました。

 

もし、警備の仕事をしていて分け合って退職することがあり、再び出戻る様な事があっても、余程の事が無い限り違う警備会社にした方が良い気がします。

 

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