先日、申し送帳を見た時に作業指示があった内容の文章を見ました。作業内容は理解できたのですが、それ以外の細かい概要が書いてない為に隊員さん全員理解できない箇所がありました。本人は言われた事はちゃんと伝えられたと思っているでしょうが・・。
申し送りはある意味伝言ゲーム
警備員は当直勤務があり、その日にあった出来事や作業指示などは次の日の当直勤務者に引継ぎをしなければなりません。
これを「引継ぎ、または申し送り」と呼び警備員全員に同じ情報を共有するのです。
ウチの現場でもその申し送りの作業はあり、翌日や連休明けに出勤してきた隊員さんに目を通してもらっています。
基本的に口頭でなく、ノートやメモ紙に文章として残しています。
まあ、記録型の伝言ゲームみたいなものですね。
口頭でなく、文章として記録しているので余程内容は伝わり、申し送りとしての精度も高いです。
以前の現場でも申し送りはノートを活用していたので、さかのぼれば年単位で昔の申し送りまで見る事が出来るのです。
ノート型の利点は、今おこなっている業務が間違っていると感じた時に、過去の指示を見直して修正する事が出来ます。
この様にただ全員に内容を伝えるだけでなく、業務の流れを形に残す事も出来るので、新人さんの研修資料としても利用できるのです。
しかし、この文章で残す申し送りも書いた人によっては何の役にも立たない事が先日起こりました。
言われた事だけを伝える警備員は失格
クライアントから作業指示があり、その隊員さんは申し送り帳にその作業指示を残してくれました。
しかし、先日その内容を見たのですが情報量が少なすぎて、後日クライアントに聞き直す事になったのです。
それは、作業指示として聞いた内容は問題ないのですが、警備員として聞いておかなければならない事が記されていないのです。
例えば、来客がある時に受付をするのか、受付をしたら事務所へ連絡を入れるのか、事前に駐車場の枠を確保しておくのか、などです。
これらはクライアントから出た指示には入っていません。
しかし、クライアントから直接指示を受けた隊員はそういった、警備員がするべき事、知っておかなければならない事まで確認しておかなければならないのです。
クライアントは作業の指示はしますが、警備員が知っておかなければならない事まではあまり言いません。
指示を出されたその時に、足りない情報はこちらが聞き返しておかなければならないのです。
そいう意味で
「言われた指示だけ伝える警備員は失格」
だと言えるのです。
ただ聞いた事をそのまま伝えるだけなら子供でも出来ます。
警備員は、出された指示から確認しておく必要な事を聞き出して初めて申し送りが出来るのです。
今回の警備員さんは3年以上の経験者ですが、こういった伝達能力はあまり高くない事が分かります。
責任の意識が低い者ほどヘタクソ
なぜ、こういった申し送りが必要な事で、必要な内容が聞き出せないかというと、恐らく出された指示に対する責任の意識が低いからだと思います。
とりあえず、言われた事は伝えた。あとは知らん。
こんな状態だと思います。
後になって、〇〇はどうなの?〇〇は必要なの?と聞いても
「いや、それは言っていませんでした」という答えがよく返ってきます。
「いやそれ必要な事だろ、言われなかったなら聞いておけよ」
となるのです。
要するに、クライアントから指示を受けた時に、確認しておかないと後で問題になるからその場で聞いておかなければならない、という様に思考が働かないのです。
後で問題になるという事に対する責任感が無いから、「これを聞いておかなければ」という流れにならないのです。
結果、後でもう一度クライアントに作業指示に対する質問をする羽目になります。
個人的にはこういった作業指示は、直接私に伝えて欲しいのですが、当直勤務をしている以上なかなかそうはいきません。
中にはちゃんと指示に対する警備員側の質問をして、申し送り内容がしっかりとまとまった隊員さんもいます。
彼らは「聞いておかなければならない事」をちゃんと理解しているので、作業指示が出た時に聞き返しているそうです。
現場の申し送りは警備員全員が把握しておく必要があるので、聞くべき事はその時にちゃんと聞いておいて欲しいですね。