私は警備員ですが、本番での避難誘導はした事がありません。これは勤務先で大きな災害が無いという事になるのですが、訓練だけでは決して対応しきれない事があると思っています。そんな時、警備員として臨機応変な対応が出来るかどうかが重要になると思うのですが、果たしてどれだけの警備員がその行動をとれるのでしょうか。
警備員は避難誘導を任された
勤務する現場で警備員は、自衛消防の中で決められた役目があります。
私が経験した商業施設では警備員は主に「避難誘導」がメインでした。
一応、火災時の火元の確認からの初期消火、そして最後には避難誘導となっていました。
初期消火は、自分で判断して行動する事が出来るのですが、避難誘導となると相手はお客様です。
災害が発生した時に、訓練すらした事の無いお客様を、訓練通りに誘導できるとは到底思えません。
警備員やテナントの従業員がいくら訓練をしても、本番の避難誘導はその日たまたま買い物に来ていたお客様です。
その商業施設で防災訓練なんかした事もなければ、どこから避難すれば早く外に出られるなんて事は知りもしません。
小さな子供もいるであろうお客様を何事も無く避難させる事は出来るのでしょうか。
本番の避難誘導は何が起こるか分からない
防災訓練は各施設で定期的におこなっていると思います。
しかしどこの商業施設でも似たような事が起こっていると思いますが、テナントの従業員は基本的にだるそうにしていませんか。
中には真面目に参加している人もいるので、全員がそうとは言い切れませんが、彼らの多くは開店前の忙しい時に訓練に参加しているので
「一刻も早く終わらせてお店に戻りたい」
という空気を感じます。
警備員が避難誘導している時も、よそのテナントの従業員とお話ししながら歩いていたり、中にはスマホ片手に避難している人も。
こんな訓練をしていたら、いざ本当に避難しなければならなくなった時、思わぬアクシデントが発生し、避難する側も誘導する警備員もまともに動けない様な気がします。
警備員は臨機応変な対応が求められる
これはまだ施設を大まかにでも把握しているテナントの従業員であり、またどのルートを通り外へ出る、と初めから分かっているからスムーズにいくのです。
しかし、本番では初めてその施設に来たような人や、正面の自動ドア以外の出口なんてどこにあるか分かっていない様な人ばかりです。
ましてや火災が発生しているような状況では、みんな我先にと外へ出ようとするので、館内放送すら聞いていないかもしれません。
お客様は正面の出入り口しか知らない人も多く、もっと近くに避難口があるのに皆そこへ押しかけ、大混雑になりパニックを起こしてもおかしくありません。
こんな時、避難誘導役である警備員が、どれだけ臨機応変な対応が出来るかにかかっています。
決して訓練通りにはいかないでしょう。
人は警備員の言う通りに行動してくれるとも限りません。
いかにして話を聞いてもらい、スムーズに避難出口へ誘導できるか。
訓練ではない実際の災害時の避難誘導の経験が無いので何とも言えませんが、訓練通りにいかなくても無事に避難誘導出来る様にしたいですね。